視点3:決まった手順よりも、部下への好奇心・観察を重視しているか?
部下を自分の思い通りにならない“ヒト”と考えた場合、何が大事になってくるのでしょう?まず、部下は上司のあなたが知らないいろいろな経験を重ね、さまざまな思いを抱えている未知の存在としてとらえることが必要です。そして知らないからこそ、相手に対する興味・好奇心が生まれ、質問が自然と出てきます。質問や手順が先にあるのではなく、あくまでも相手という“ヒト”がまずあるのです。
そして、“ヒト”は一人一人異なります。また、瞬間瞬間によって変化していきます。部下にどう関わっていくかは、質問のカタチやコーチングを決まった手順で行うよりも、今この瞬間、目の前にいる部下本人に意識を常に向けて観察すること、好奇心を開いていくことが大事になります。
質問のパターンや、コーチングの手順を中心に据えた本が多いですが、相手をしっかりと観察すること、相手への好奇心を開いていくことを伝えている本であるかは押さえておきたい視点です。
3つの視点を踏まえてコーチング本を活用
3つの視点はいかがだったでしょうか? この3つの視点をしっかりと頭に入れておけば、数多くあるコーチング本を読んでみたときに、あなたなりの判断ができてくると思います。また、この3つの視点は、あなたがコーチング本を読んで実際に活用するうえで最低限押さえておいたほうがいい視点でもあります。この3つを押さえたうえで活用すれば、大きな勘違いをすることはないでしょう。
それでは、7月5日に発表するベスト5をお楽しみに!
【関連サイト】
■「コーチングの基本を知ろう!3――「質問」のパワーを活用する」
■「部下の話を黙って聴いていてはいけません――単なる“いい上司”ではダメ!」
■「相手を“モノ扱い”していませんか?――繁忙期に食らいがちなしっぺ返し」
■「飲みに行くだけでは解決できない!――部下との距離、どう縮める?」
■「「上司の悩み」解決シリーズ 3――シンプルな質問ができません……」
■「「上司の悩み」解決シリーズ 4――部下が動きません」
■「コーチングの基礎を学ぶ1:聴く・傾聴」
■「コーチングの基礎を学ぶ2:質問」