キャリアプラン/キャリアプラン事例

ホリエモンvs三木谷氏 球団再編の勝者は?(3ページ目)

球団参入で激しい争奪戦で、積極的にTV出演した“ホリエモン”の知名度は急上昇した。しかし、「実」を得たのは三木谷氏だった。楽天三木谷社長の“オヤジキラー”ぶりに、キャリアを高める秘密がある。

執筆者:角田 正隆

ボサボサの髪

徹夜
オーナー経営者のリクエストに応えるため、三木谷氏は3日徹夜
三木谷氏は楽天を創業する以前、銀行員として企業の合併・買収(M&A)のアドバイザー業務を担当していた。ベンチャー企業を担当した三木谷氏は、ソフトバンクの孫社長やカルチャ・コンビニエンス・クラブ(CCC)の増田社長のお気に入りの存在となる。特に増田氏と三木谷氏は、お互いの会社の社外取締役を務めるほどの関係だ。

その当時の三木谷氏を、増田社長は次のように評価する。

『「ネット経営者といえばドライな印象を与えるが、ねばり強さも併せ持つ」と、レコードのレンタル店を皮切りに流通変革を先駆けたカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)社長の増田宗昭は評する。

三木谷は大学卒業後に日本興業銀行に入行。企業の合併・買収(M&A)を担当していた95年に、CCCの依頼で米ディレクTVとの合弁設立交渉を仲介した。三日間徹夜で、ぼさぼさ髪の青年がつくり上げた事業計画は緻密(ちみつ)そのもの。増田は初めて出会った三木谷に「思わずうなった」という。』(日本経済新聞朝刊、2002年2月4日より引用)

多くの困難を乗り越えながら、徒手空拳で事業を拡大させてきたベンチャー企業の創業者は孤独である。それだけに、自分のために必死に働いてくれる人間ほど心強いものはない。

また、ベンチャー企業の創業者は、体面よりも成果を求める。その気質を三木谷氏は見抜いていたのだろう。もし相手が大企業であれば、そのトップに「ぼさぼさの髪」で会うわけにはいかない。

三木谷氏が意識的に「ぼさぼさの髪」を演出したわけではないが、それに象徴されるひたむきな姿勢が、オーナー経営者という“オヤジ”の心をつかんだのは確かだ。

楽天社長 三木谷浩史氏 関連リンク
 ・careervitamin interview[メールビジョン]
 ・人間図書館
 ・ビジネスは最高のエンターテインメント[楽天]

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 ・なんでもランキング「憧れの経営者は?」
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