時代はいま過渡期にある!
個人の価値はどんどん変わってきています。仕事がすべてというキャリアの考え方ではなく、人間力や人間的価値が重要視されてきています。 |
「ワークライフバランス」とは、将来のビジョンを考える際に、仕事、社会的役割、教養の3つを調和させようという考え方。それらが調和されて出来るのが、「人間的価値」や「人間力」なのです。
では、なぜ急にそんな考えが出てきたのでしょうか。それは、日本が経済的に成長し、今はちょうど成長期から成熟期へ移動している過渡期にいるからです。ちょっと前の「ライブドア事件」や「村上ファンド事件」などは、これまでの経済至上主義の終焉という象徴的な出来事。
経済面だけではなく、社会的にも、今は価値観の転換期に入りつつあります。アメリカ化された文化より、日本古来の精神論がやはり大切と訴える書籍「国家の品格」が200万部以上売れたのは、そんな一例なのです。
こんな時代に人間力をアップさせるために、ビジョン設定をするには、3つの価値観を調和させて磨いていく必要があります。
まずは、経済的な価値から自分を見つめてみよう
経済的な価値とはその人がどれだけ稼げる存在なのか、という視点からみた価値です。いい生活をするために、一生懸命仕事をがんばる。そして、仕事の対価として十分な報酬(給料)をもらう、という流れがこれまででした。もちろんお金は持っているに超したことはないのですが、あなたはそのために身を粉にして働き、プライベートも何もかも犠牲にしたいですか? もちろん、人によって経済的な価値観は違います。これがいい、という絶対的な答えはありません。
お金がすべて、と思う人もいるかもしれません。ある一定のレベルの生活をしたいから、仕事をがんばる、という人もいるかもしれません。一方でお金はあるけれど、仕事が忙しくてそれを使う暇がなく、何のために生きているのか分からず、むなしくなる……というような話を時々聞きますよね。お金は、たまに美味しいものを食べたり、国内や海外へ旅行に行ったりするのに必要な量がほどほどにあれば十分、と考える人もいることでしょう。
一ついえるのは、人生は仕事とお金だけで価値が計れるものではない、ということ。あなたは人生のなかで、どの程度経済的価値を重要視するのか、3年後、5年後、10年後、自分はどうありたいのか、まずは経済面から自分を見つめなおしてみましょう。
次のページでは、社会的な価値や文化的な価値に触れていきます。