キャリアプラン/キャリアプランの書き方

キャリアビジョンに必要な3つの価値とは?(2ページ目)

「キャリアビジョン」ってご存知ですか? キャリアという一つの視点からではなくて、人生という中で考えたときに「個のあり方」を設定する新しい視点のこと。それを磨くには、3つ価値を知る必要があります。

藤田 聰

執筆者:藤田 聰

キャリアプラン・リーダーシップガイド

あなたの社会的な価値って?

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会社や組織という枠組みから抜け出した個人としてのあなたの社会的価値って?
自分の社会的価値といわれても、なんだか分からないですよね。これは、会社という枠組みからみた自分ではなく、そうした組織とは関係ない、自分個人としての社会における価値をさします。

日本よりも一足早く経済の成熟化を向かえたアメリカでは、既にこの価値は重要視されていて、社会的価値はその人のもつ人間的付加価値をあらわすと判断されています。

ここでの本質とは少し異なりますが、例えばアメリカなどでは交通違反などをした人に、刑罰の代わりとして社会奉仕活動を命じることがあります。これは罪を犯した人にボランティア活動をさせて、社会に貢献させ、ひいてはそれが自分に帰ってくる考え方です。

また大学入試や人材採用時に、ソーシャルアクティビティー(社会的活動)について記述を求められることもあります。私は20年以上も前にアメリカに留学したのですが、それが当たり前になっているということに、とても驚きました。

会社という枠組みを一歩でて、個人として社会とつながった時に、あなたにはどんな価値がありますか? 例えば、今まで仕事一辺倒で個人として社会とつながってこなかった人が、退職を向え、地域社会にきたとき、自分に何の価値もなく、社会的なつながりもなくて苦労をするというような話はよく聞きますよね。

人間力を磨くためにも、経済的価値と同様に3年後、5年後、10年後どんな風に社会的価値を高めたいのか、キャリアビジョンを立てることが大切です。

文化的な価値が問われるでしょう

経済成熟の大先輩国といえば、イギリスです。産業革命からアメリカが台頭するまでの長い間、イギリスは常に世界経済の中心でした。そのイギリスで注目されているのが「文化的な価値」。

パブリックスクールと呼ばれる寄宿学校によるエリート教育に見られるように、イギリスで重要視されるのが、いかに教養や見識を備えた存在であるかということ。この文化的な価値は経済的、社会的という2つの視点に加えて、あと5年、10年もすれば日本でもかなり着目されると思っています。

教養や見識といった価値は、直接的には経済活動とは程遠い位置にあると思われがちですが、知恵やひらめきの種として必ず助けてくれる心強い価値です。なかなか時間的にも獲得するのは難しいすが、意識して身につけていくように、今から行動をはじめるべきだと思います。

3年後、5年後、10年後の理想の姿をイメージし、キャリアビジョン設定することによって、人間力や人間的な価値は磨いていけます。そのためにも、是非まずはあなたの経済的価値、社会的価値、そして文化的価値のそれぞれの価値について、自分なりに考え、拡げていって欲しいと思っています。



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