ブエノスアイレスの見どころエリアガイド

アルゼンチンの首都ブエノスアイレスは、ヨーロッパ風の古風な町角からタンゴの物悲しい調べが聞こえてくる一方で、最先端のファッションやグルメも堪能できる大都会。スタイリッシュながらフォークロアな風景も楽しめるこの町には、世界中から多くの観光客がやってきます。

そんなブエノスアイレス市は、ラプラタ川の河口に位置する港町。東京23区の1/3程度の面積を持ち、48の“バリオ”と呼ばれる地区に分かれています。ただし、これらはあくまでも行政的な区分けであって、旅行者にとっては分かりにくいもの。ここでは見どころの多い4つのエリアをピックアップしてみました(カッコ内はバリオの名称です)。
  • 歴史エリア(レティーロ、サン・ニコラス、モンセラート)
  • 下町エリア(サン・テルモ、ボカ)
  • 最新流行エリア(パレルモ、レコレータ)
  • 新開発エリア(プエルト・マデーロ)
エリアからエリアへはいずれも頑張れば歩けるし、スブテ(地下鉄)やコレクティーボ(バス)を駆使すれば1日で全部まわることも可能です。ただし、かなり駆け足になってしまうので、1日1エリアくらいのつもりで計画を立てた方がいいでしょう。1週間程度の旅行なら、この4つのエリアを知っていれば十分に町歩きを楽しめるはずです。

他にも、市内最大のフェリア(青空市)が行われるマタデーロス地区や、中華街のあるベルグラーノ地区などがあり、知れば知るほどこの町は奥が深いことがわかりますが、まずは基本を押さえておきましょう。

歴史エリア(レティーロ、サン・ニコラス、モンセラート)

カサ・ロサーダはブエノスアイレスの歴史をじっと見つめてきた。

カサ・ロサーダはブエノスアイレスの歴史をじっと見つめてきた。

ブエノスアイレスの散歩は、まずこのエリアから始まります。町のシンボルでもあるオベリスコという白い尖塔や、カサ・ロサーダ(大統領府)、コングレーソ(国会議事堂)など歴史的建造物は、すべてこのエリアの徒歩圏内。

このエリアの町歩きは、観光客からビジネスマンまでが集まるフロリダ通りから。ブエノスアイレスを南北に走るこの通りは、常に歩行者天国になっていて、両側にはブティックやレストラン、銀行や土産物屋まで数多くのショップが並んでいます。いわゆる日本人向けの高級ブランドはありませんが、手頃な値段で質のいいファッションアイテムや雑貨が揃うので、誰だって物欲がふつふつと湧いてくることでしょう。観光案内所もあるので、地図やイベント案内も手に入ります。

フロリダ通りの西側に並行して走る大通りが、ヌエベ・デ・フリオ通り(7月9日通り)。ここはなんと16車線もあり、世界一道幅の広い通りと言われています。中心にオベリスコがそびえ建つこの道路は、一日中車の流れが絶えないブエノスアイレスの大動脈。通り沿いには、パリのオペラ座、ミラノのスカラ座と並んで世界三大歌劇場のひとつといわれるコロン劇場をはじめ、高級ホテルやレストラン、カフェなどがひしめき合っています。

オベリスコを中心に、フロリダ通りやヌエベ・デ・フリオ通りと垂直に走っているのが、コリエンテス通りです。オベリスコより西に進むと、たくさんの劇場やコンサートホールが目に入るでしょう。このあたりはニューヨークのブロードウェイのような劇場街になっていて、週末の夜になると地元の人々や観光客などがエンターテインメントを楽しみにやってきます。もちろん、カフェやレストランなどの飲食店も朝まで大にぎわい。場所柄、書店やCDショップも数多く並んでいます。

コリエンテス通りの少し南に並行して走る大通りが、アベニーダ・デ・マヨ(5月通り)。通りの東の端はピンク色の壁を持つ大統領府カサ・ロサーダとプラサ・デ・マヨ(5月広場)があり、さらに周辺には、カテドラル・メトロポリターナ(大聖堂)やカビルド(市議会)など歴史的な建造物が並びます。西へ向かうと、右手に1858年にオープンした市内最古のカフェであるトルトーニが風格あるたたずまいを見せ、突き当たりにはドーム型の屋根を持つコングレーソ(国会議事堂)がそびえ立っています。

フロリダ通りに戻り、北へ進むと突き当たるのが市民の憩いの場でもあるサン・マルティン広場。また、ブエノスアイレスの陸路の玄関口でもあるレティーロ駅や、英国塔と呼ばれている時計塔などもこの周辺に集まっています。