・温かい前菜
パートブリック。 蛤。
ラングスティーヌのパートブリック 香味際立つ蛤料理。
続いて供された温かい前菜は、「蛤」と「パートブリック」の2種構成! 特に、テーブルに運ばれてきた時から拡がる「蛤」料理の薫香は、食べる前から美味しさを約束されたような素晴らしい磯の香り。これは銚子産の大ぶり「蛤」以外にも、車海老のしんじょ、そして上から掛かっている「蟹」と「蛤」のキュイッソンのトロミ感たっぷりの温かいソースが一体となり、ほのかで、上質な柔らかさを伴った素晴らしい仕上がり。また、大ぶり「蛤」は、食べやすさを考慮して一口大にカットされており、一口食べてみると、ほんのりと蛤の薫が鼻腔に拡がり、続いて車海老や蟹の旨味分子が舌を優しく巡るのです。

もう一品の「パートブリック」は、「ラングスティーヌ」と「ホタテ」のW仕立てのスリ身をパートブリックで巻いたもので、これをアメリケーヌソースでいただきます。これはシェフが修行されていたギィ・ルゲ時代の「レスパドン(リッツ・パリ)」で出されていた料理とほぼ同じものとのこと。

アメリケーヌソースも煮詰めすぎない絶妙のタイミングで作られていて、このソースが実に円やかな甘味(旨味)! パートブリックもラングスティーヌの旨味と食感が活かされ、甲殻類同士が描く最高のマリアージュとなっていました。エクセラン!


・本日のポタージュ
スープ。
2種類、それぞれの味比べが楽しい。
そして、スープの登場。これだけ卓越した実力とセンスを併せ持つ才気あふれるシェフですから、普通の出し方はされないだろうと予想してましたが、まさか同時に2種類も供されるとは! (写真左は「カリフラワー」で、写真右が「春キャベツ」のポタージュ)。

どちらのポタージュも、生クリーム等は極力使わずに、野菜の風味を際立たせた仕上がりで、滑らかな舌触りが記憶に残る味わいでした。

それにしても、先程の前菜もそうですが、一皿の上で二種類の味が楽しめるのは、「ちょっとずつを沢山食べたい」という食いしん坊な女性達には特に喜ばれるスタイルですよね。こういう食べる側の喜ぶポイントに、ちゃんと応えてくださるシェフの「客」へのサービス精神には、まっこと感服です。

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