☆テ・ショコラ
テ・ショコラ。
麻生のお気に入り「テ・ショコラ」
まず、上部には食感のアクセントとしてアーモンドのクラクラン。ムース部分はヴァローナ社のクーベルチュールを使ったブラックとミルクの2層となっていて、ビター感とマイルド感が口の中で違和感なく、優しく渾然一体となるのです。一般的なショコラムースは、濃厚さと甘さをクドい感じがするほどに主張させる店が多いですが、ここまで甘さがすっきりとした濃厚感で、しかも繊細で滑らかな味わいは初めてですね。

また、ショコラムースに合わせる生地は、ココアと紅茶(アールグレイ)から抽出したエキスを混ぜて薫り高く焼かれており、ショコラ香と折り重なるように漂う力強いベルガモット香が、とても上質感のある大人テイストを演出しています。

そして、この生地とムースが不思議なぐらい自然に馴染んでいて、一口食べ終わる度に、「カカオ」「アールグレイ」「アーモンド」による複雑なノートの余韻が、心地良く鼻腔を揺さぶるのです。今まで世界中で食べてきたショコラ系ケーキの中でも、間違いなく五指……いや、ベスト3に入る名作でした。エクセラン!


☆ノワイエ
ノワイエ。
ノワイエ
上部にはアクセントとしての「胡桃」。そして上下に「栗のバタークリーム」、真ん中部分には「栗のムース」と、「栗のコンカッセ」、そしてそれらを挟み込むように敷かれているのが、コニャックをアンビベした「胡桃」入りの生地、という構成。

「栗」の風味が活かされているのはもちろん、バタークリームならではのコク深さと滑らかなテクスチャ、そして、コニャックの馥郁たる香りと、コンカッセされた栗と胡桃の歯触りの良い食感が、一つの調和を生み出すかのように集約され、それが口の中で舞うように拡がるのです。「栗」をムースやコンカッセで使いながらも、「ノワイエ(胡桃の木)」としての完成度が高く、「栗」だけが主張されすぎない絶妙なバランス感が印象的な一品でしたね。