京都グルメ/京都の和食

和ごころ 泉(3ページ目)

「料理」「器」「心(おもてなし)」の三拍子そろった割烹「和ごころ 泉」。料理はもちろん、器使いのセンスが特筆物の京都の一軒です。

執筆者:麻生 玲央

器にも美を。


・椀物
椀物。
鱧とジュンサイの椀物
椀物は夏らしく「鱧とジュンサイ」入りです。特に「鱧」の、その見事な骨切りたるや、骨の欠片すら感じないほど! これぞ匠の技でしょう。しかも、ただ細かく切ってあるだけではなく、ふんわふわの柔らか食感に仕立てられてあり、まるで「雲」を食べているかのよう。

出汁も優しい香りが鼻腔を抜けていき、その後は深く静かな旨味の余韻が拡がります。こういう本当に丁寧に丹誠込めて作られていることが如実に伝わってくる出汁というものは、インパクトによる感動だけではなく、飲み終わった後に心身が心地良く安らぐものなんですよね。茶道における「茶」と同様に、和食において「椀物」はおもてなしの心そのものなのだと、一口毎に実感。

器の凄味。 輪島塗の器。
観ていて飽きない美しさ。 器もご馳走の一つなのです。
また、椀物に使われている器も、輪島塗の螺鈿が見事なもので、思わず見とれてしまうほどでした。

次ページでは、コース料理後半を御紹介します
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