ルナールブルー　（ディナー編）(2ページ目)

Menu du jour

ディナー時のみ供されるタップナード。塩分控え目で、いくらでも食べていたくなる仕上がりです。

それでは、ディナーコース「プリフィクス Menu A（4,200円）」から御紹介です。基本的にディナーコースは、前菜（10種類前後）、魚料理（3種類前後）、肉料理（8種類前後）、デザート（7種類前後）という、多種多様なアラカルトメニューから、前菜＋本日のスープ＋魚または肉料理を選んで、さらにデザートまたはチーズ盛り合わせが付く内容となっています（料理によっては追加料金あり）。

安心できる美味しさ

Hors-d'oeuvres

フレッシュフォアグラと干し無花果の赤ワイン煮のテリーヌ

まず、オードブルとして供されたのは、赤ワインで煮た無花果を鴨の生フォアグラで包み、それを30分間ほど低温で蒸して仕上げられた一皿。

ワインで煮られた無花果は、円やかな甘味を内包しており、フォアグラとの相性も抜群！　さらに添えられた蜂蜜を少し塗り、岩塩を軽めに振り掛けてパンと一緒に食すと、一層複雑味のある味わいが生まれ、どれだけ食べても飽きの来ない口福感に満たされるのです。

また、モダンに盛り付けられた皿の中には、野菜もたっぷり盛られているため、一皿上での満足感も秀逸物！　実に気前が良い&食べ応えのある一皿でしたね。

石割農園のキャベツを使った珠玉のスープ

Soupe

キャベツの温かいポタージュ

そして何より特筆したいのが、このポタージュ！　以前に食べた（飲んだ）万願寺のポタージュも忘れられない味わいでしたが、今回のポタージュはその時の感動すら上回る出来映え。

素材には、あの「石割農園」のキャベツが使われており、そのレシピは、シンプルに「キャベツ」「ブイヨン」「玉葱」のみという潔さ！　生クリームの量も極限まで抑え、裏漉しせずにそのまま供されるので、素材そのものを液状としてピュアに味わう感覚なのです。まさに、「食べる」スープといえるでしょう。

スープ系の料理は、シェフの個性が出やすいといいますが、ここのスープは、それを強く実感させられますね。ホントに優しく舌を撫でるかのような滑らか飲み口で、素材の栄養素や旨味成分を余すところなく織り込んだ珠玉の逸品。