使い勝手の良さが魅力の一軒

外観。
これが外観。今年3月で8年目のお店です。
四条通から一筋上がった富永町といえば祇園でも最も賑やかな夜の街。知る人ぞ知る割烹が其処ここに点在していますが、祇園に慣れた方でなければ、ちょっと入り難い店構えのお店が多いのも確か。

ここ「割烹 ふじ原」も知らなければ、こじんまりした玄関の奥に拡がる、うまいもんワールドに出会う機会を逃してしまうことになるでしょう。

個室。
カウンター以外にも個室も有り。
店内は、玄関を入って右手に落ち着ける小上がりが2つ。左手にはご主人の立たれるカウンター、と大きく分けて二種類の座席が用意されています。こういった、その日のTPOに合わせて、プライベートや接待等で使いわけできる勝手の良さも、祇園ならではの魅力といえます。

単品注文が可能

日本酒。
この日は富美菊(富山)からスタート。グラスで供されます。
藤原さんの料理は京料理を知り尽した上で、大胆なアレンジを施した「うまいもん」一品料理。もちろん、コース(昼5,250円、夜10,500円~)もありますが、その日に食べたいもんだけを、その日に飲みたい旨い酒と共に味わって帰れる店なのです。

祇園の有名和食店は「おまかせコース」のみの店が多く、単品であれこれと注文できる店が少ないですから、この店に訪問されるのであれば、単品注文で自分の好きな料理やボリューム等をカウンター越しに相談しつつ、ちょっと我が侭で粋な客を演じてみるのも面白いでしょう。また、お酒にこだわる客の気持ちを充分理解されていて、酒の持ち込みも許可するという粋な計らいもされています。

では、コースと単品料理の中から代表的な料理を中心に、いくつかの料理を合わせて御紹介。

・「蟹とイクラの蒸し鮨 蛤の殻に入れて」「お造り」
蒸し寿司。 お造り。
蒸し鮨 お造り
これら二品はコース料理からの御料理。蛤の殻に入った蒸し鮨は、あったかホクホクで、口に入れた途端に、ハラリと崩れるほど絶妙の柔らかさ。これは必食でしょう。

そしてお造りは、鮮度と質ともに抜群のものが供されます。この日は「鮪」と「ツバス」のお造りで、氷の上に盛られた刺身に、菊花を散らしてあるなど、見た目も美麗。

・「丸鍋」「鴨饅頭」
丸鍋。 鴨饅頭。
丸鍋 鴨饅頭
こちらは単品料理の「丸鍋」。グツグツと煮えたぎる鍋には、あっさりとしたスッポンのエキスが凝縮しており、食べ進める毎に身体が温まります。寒い季節には特に恋しくなる丸鍋ですが、コラーゲンもたっぷりですので、通年で女性にも人気の一品。

もう一品(写真左)は「鴨饅頭」。写真はコースからの一品ですが、もちろん単品注文できます。「鴨饅頭」は「たん熊」系の店では是非とも食べておきたい定番料理で、こちらも身体が優しく温まる冬には欠かせない逸品。鴨の旨味と繊細な出汁、それに異なった食感の妙が絡み合い、癖になる味わいです。

・水菓子
水菓子。
水菓子
デザートは定番のジュレもの。この日は苺とラ・フランスに、梅酒とコアントローのジュレをかけた一品で、和と洋を掛け合わせた、この店らしいデザートです。

様々な客層を満足させる懐の深さ

鰆のソテー。
この日の焼き物は「鰆のソテー」。和食ですがバターも使われます。年季の入った京焼きの器もセンスがいいですね。
料理は「たん熊」系のしっかりとした伝統的な料理だけではなく、バターを使ったソテー料理など、フレンチを取り入れた料理もあり、多種多様なメニュー構成。もちろんこれら料理はワインとも合いますので、お酒リストにはワインも常備。様々な趣向を持つ客層にも対応できる、万能型の和食店といえるでしょう。夜は単品注文できるのも嬉しい魅力です。

全国版グルメガイド本「もう一度食べたい! あのお店の一皿」>>詳細はこちら

<DATA>
・店名: 割烹 ふじ原
・所在地:京都市東山区祇園花見小路富永町東入ル一筋目角 げんすけビル1階
・アクセス:京阪電鉄「四条駅」徒歩約5分
・地図:Yahoo!地図
・TEL:075-525-5088
・営業時間:12:00~13:30(LO)(昼は前日までに要予約)、17:30~21:00(LO)
・定休日:月曜
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。