本物の世界を創造する人
受賞者の皆さん |
このアワードにはウイスキーマガジンや日本バーテンダー協会、日本ホテルバーメンズ協会、サントリー酒類株式会社をはじめ11の企業・団体が参加。実行委員会を組織しておこなわれるもので、今年初開催のウイスキーの大イベントである。
詳細は「WHISKY LOVERS AWARD2009」をご覧いただくとして、一応簡単に説明しておく。
受賞概要は、熟成がもたらす豊かで奥深い味わい、ゆったりとした自分の時間の創造、このふたつの価値を体現し、つねに本物の世界を創造している各界の人物を選定し、表彰するというものだ。
三部門あり、これからの活躍が期待される「NEW WHISKY LOVER」に栗山千明、成宮寛貴。グローバルに本物と認められている「WHISKY MASTER」に小雪、山崎まさよし。最もウイスキーのスピリットを体現している「BEST WHISKY LOVER」に北野武が選ばれた。(すべて敬称略、以下同)
小雪は素敵だった
パーティー会場の様子 |
わたしといえば、関係者から「12月8日は予定を入れないでいてください」といわれ、「わかりました」とパーティーの内容も理解しないで軽く答えてのこのこ出かけてしまった。立食のワイワイガヤガヤだろうと勝手に思い込んでいたため、ソファに体をおさめながら「ありゃ、えらく贅沢な世界にきちまったぞ」と田舎者状態で、小雪を眺めながら「ああ、奇麗な人だなー」とポワワーンとしたままシングルモルトを飲みつづける。山崎まさよしのライブもあり、なかなかに飽きさせない演出となっていた。
同時に苦戦つづきだったウイスキーも、久しぶりにこんな立派なイベントができるようになったか、と感慨深いものがあった。
2009年はたしかに話題が多かった。2007年くらいからハイボール人気の兆しが見えはじめ、角ハイボール人気とともに今年見事に花開く。そしてシングルモルト山崎が海外で売り上げを伸ばす中、響12年がヨーロッパで先行発売され、ジャパニーズウイスキーの存在感は高まっている。また世界のウイスキー市場活性化の一翼を担うまでになり、たしかにいつもの年より華々しい。
マスコミは「ウイスキー復活の年」と言う。でもわたしは、復活とはまだ思えないし、そんな言葉は使いたくない。次ページではわたしの考える真の復活とは、そしてこのアワードで披露されたウイスキーと食とのマリアージュを紹介する。
(次ページへつづく)