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ウイスキー&バー/スピリッツの味わいと歴史

新しいジンに、ウイスキーを当てて遊ぶ

ボタニカルに日本の煎茶、中国緑茶、グレープフルーツを新たに加えたビーフィーター24が発売された。ジントニックやマティーニといったスタンダードとともに、ちとウイスキーで遊んでみた。

協力:サントリー
達磨 信

執筆者:達磨 信

ウイスキー&バーガイド

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新発売ビーフィーター24は爽やか柑橘系

ビーフィーター24
ビーフィーター24/700ml/45度/¥3,200
5月25日に発売されたばかりのプレミアム ロンドン ドライジン「ビーフィーター24」を早速試した。
ビーフィーター24はジュニパーベリー(杜松/ねずの実)をはじめとした12種類のボタニカル(植物/漬け込む素材となる草根木皮)を使用している。他にはオレンジピール、レモンピール、アーモンド、コリアンダー、オリス、リコリス、アンジェリカの根、アンジェリカの種。そして新たに日本の煎茶、中国緑茶、グレープフルーツの3種が加わった。
ここでジンの製法を簡単に説明しておく。とうもろこしや大麦麦芽といった穀類を原料に糖化、発酵、蒸溜。その蒸溜液にボタニカルを浸漬し、再び蒸溜する。そのため、どんなボタニカルを使用するか、また使用する比率によっても味わいの特長は異なり、さまざまな風味が生まれる。

ビーフィーター24の“24”とは、ボタニカルを24時間スティーピング(漬け込み)していることが理由のひとつ。また茶という新しいボタニカルの使用は、ビーフィーター蒸溜所長デズモンド・ペイン氏が創業者ジェームズ・バローの父が著名な茶商人だったことにヒントを得て選定したものだ。

爽やかなまるみのあるマティーニ

実験したのは目黒のバー「DAY BREAK」。まず常温、ストレートで試飲する。茶の先入観はたちまちに消え、柑橘系の甘い柔らかな香味に驚かされる。グレープフルーツが立った、女性的なジン、といった印象を受ける。そして冷やすと柑橘系の爽やかな、しなやかな香味に変わる。
次に冷やした24とノイリープラット(ヴェルモット)でドライマティーニをつくってもらう。これがなかなか面白い。キンキンに冷えた24でつくってもいつものビーフィーター・マティーニとは違い、独特の丸みがあるやさしい味わいなのだ。
「DAY BREAK」のオーナーバーテンダー船木勝美氏と話したのだが、女性におすすめのマティーニと言えるし、ドライドライなキレばかりを求めるのではなく、こういうマティーニも新鮮でいい、という結論になった。
たとえとして、ウイスキー通ならば理解してもらえると思うが、いつもラフロイグやボウモアばかり飲んでいるけど、今夜はスプリングバンクにしようか、といった感覚で愉しんでみるといい。
次頁では船木氏に無理を言って、ビーフィーター24にウイスキーを合わせて遊んでみた。おかしなカクテルが登場する。
次頁へつづく)
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