ウイスキーは森林浴だ。 |
その1.ウイスキーはカロリーの蓄積が少ない。
これってウイスキーをはじめとした蒸溜酒にいえること。ね、こう書くとビール、ワイン、日本酒といった醸造酒はちと可哀想になるでしょ。
蒸溜酒は糖分がほとんどなく、エネルギー(カロリー)の多くはアルコール由来のもので、一部は熱として発散されるから実際に蓄積される量はかなり少ない。
その2.ウイスキーは痛風になりにくい。
痛風はプリン体の過剰摂取によって起こるといわれている。
ウイスキーは他の酒に比べてプリン体含有量が非常に少なくて、痛風になりにくいらしい。
これ、手元にいろんな酒の数値があるんだけど、書くのは嫌だ。
数値を挙げるとビールは凄く可哀想だし、日本酒やワインにも少なからずプリン体はある訳で、ヒステリックに、極めて敏感に反応する人がいるかもしれない。
どんな酒でも、ほどほどに楽しく飲むことが大切で、過剰反応して欲しくない。喉の渇きをいやすビールの味わいってエクスタシーじゃない。酒にはそれぞれに素晴らしい特性があるんだから。
樽材由来の成分がいっぱい溶け込んでいるウイスキー。 |
オークの樽の中で長い年月貯蔵・熟成されたウイスキーやブランデーには、樽材由来の香りが溶け込んでいる。
これが脳内のGABA受容体の活性化作用を高める効果がある。つまり森林浴と同じようなストレス緩和作用・鎮静作用があるということ。
まあこの森林浴に似たリラクゼーション効果ってのはわからんでもない。それにウイスキーやブランデーのように長期樽熟成させる酒は他にない。ダークラムの中には長いものがあるけどね。
その4.ウイスキーにもポリフェノール
スコットランドのロウェット・リサーチ・インスティチュートによると、「赤ワインより動脈硬化の予防に効果があるフェノールを血液に吸着する率が高い」そうなのだ。
まあこれも長期熟成による樽材由来の成分がウイスキーに溶け込んでいるからなんだけどね。でもさ、ポリフェノールを摂りたいんだったら、私は酒をのまないで緑茶をガバガバ飲むな。
と、ここまで書いてみた。緑茶をガバガバまで書いたら、他にもいろいろあるけど、書く気がしなくなった。ごめんなさい。
『生命の水という名の佳品誕生』の記事で、ポリフェノールを気にしてウイスキーなんて飲まない、と書いたのはこのことである。そしてアクアヴィーテは単純に旨いからすすめるのだ。
夏休みにはアクアヴィーテ
これから皆さん夏休みを取られることだろう。夏休みに一度アクアヴィーテを飲んでいただきたい。とってもリラックスできると思う。それは旨いからで、ポリフェノールのおかげではない。ただし、酒が好きで健康を気にしているご両親がいらっしゃるのなら、夏休みの実家への帰省にはアクアヴィーテを手みやげにしたらどうだろうう。「へぇ、こんなウイスキーがあるの」と父さん、母さんが喜んでくれるかもしれない。ポリフェノールの話題も、ウイスキーのつまみのひとつとして、捉えようじゃないか、と私はいま自分に一生懸命言い聞かせようとしているのだ。
まあそんなことより、とりあえず買い求めて味わって見て欲しい。
私が語ることがすべてではないし、いろんな意見があっていい。味覚だって人それぞれにある訳で、だから飲んでみて判断していただきたい。
旨かったら、まわりの人々にすすめて欲しい。ブームがどうのこうのではなく、いいものを長く愉しむ、これって大人じゃん。
それにウイスキーって非常に長い年月を経て生まれたもので、酒自体が大人なんだよな。また複雑微妙で豊かな香味は大人の舌でなければ堪能できない味だと思う。
アルコール度数も高いし、じっくりゆっくりと愉しんで精神をまあるくする。そういう酒なんだ。
『ウイスキーって、森林欲なんだ』もご一読いただきたい。