タイトルは『スタア・バーへ、ようこそ』。文藝春秋社刊で¥1,500。
バーでの愉しみ方やカクテルの基本知識、バーテンダーの仕事ぶりなどを非常に優しい言葉で語っている。バーでの飲酒経験の浅い人、入門者にはもってこいの内容であり、とくに女性におすすめの一冊だ。
行ってみたいんだけど、バーってなんだか敷居が高そうで、と尻込みしている人にはとくに読んで欲しい。
例によって内容の詳細は語らない。酒と同じで、誰が何を語ろうと飲んでみなくちゃはじまらない。本だって読んでみて、とりあえずスタア・バー・ギンザへ出かけてみなくっちゃ、わからない。
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そこで岸氏について少し説明しておく。
学生時代のアルバイトからバーテンダーの世界に入った。銀座六丁目の名店、絵里香で中村健二氏の右腕として12年間働いた後、3年前に独立してスタア・バー・ギンザを開いた。
絵里香時代の1996年には世界で最も権威のあるカクテル大会、国際バーテンダー協会(IBA)主催の国際カクテルコンペティションに日本代表として出場し、『ミルキー・ウェイ』という作品でロングドリンク部門世界1位となっている。
たしか今年39歳になるはずだ。体型は大きなぬいぐるみのようで可愛らしい。話しは上手。聞くのも上手。生粋の銀座の職人であり、銀座の若手の中で、唯一ディープな銀座の世界を語れる人間でもある。