和菓子/その他の和菓子

松江の和菓子その2 「NEW松江菓子」(2ページ目)

伝統の技や味を世界に広めようと、海外市場向けに創作された新感覚の松江の和菓子。ニューヨークの菓子職人の協力も受けて作られた「NEW松江菓子」を、この4月、東京でも期間限定で味わうことができます!

原 亜樹子

原 亜樹子

和菓子 ガイド

米国高校へ留学。高校卒業後は東京外国語大学へ進学し、食をテーマに文化人類学を学ぶ。国家公務員として特許庁で勤めた後、菓子文化研究家へ転身。アメリカの食に関する著書多数。 和菓子への造詣も深く、和菓子取材歴は15年以上。

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三英堂の「桃香(ももか)」

桃香
三英堂の「桃香」
桃そっくりの愛らしい形
次にご紹介する「NEW松江菓子」は昭和4年創業「三英堂」の「桃香(ももか)」です。白餡でくるんだ若桃の実を求肥で包み、本物の桃そっくりに形作ったお菓子は、可愛らしくてとてもユニーク。米国の人々の心を捉えようとする一方で、和菓子の伝統は守ろうとする、お店の工夫が感じられるお菓子です。松江で「桃香」を購入する場合には、1週間前の予約が必要です。

「彩雲堂」の「彩果(さいか)」

彩果
彩雲堂の「彩果」
和三盆糖入りメレンゲ菓子
松江の和菓子その1」の記事でもご紹介した明治7年創業の「彩雲堂」のNEW松江菓子は、メレンゲ(卵白と砂糖で作るお菓子)に和三盆糖を加えた「彩果(さいか)」。抹茶・桜・生姜の3種類の、カリっとしたメレンゲ菓子も、トリアノンのお菓子同様、抵抗なく受け入れられるのでは、と感じました。「彩果」は、松江市内の「彩雲堂」で取り扱われていますが、訪問前のご確認をお勧めします。

和菓子の伝統を大切に守りつつ、米国市場へ売り込むというのは想像以上に難しいことのようです。和菓子への理解を求める必要があるのはもちろんですが、輸出方法、使用材料の制限なども壁になったそうです。今回のプロジェクトのような形で、和菓子が海外市場を目指すのは非常に画期的なことだと思います。どんなに時間がかかっても、本物の和菓子が世界で認められる日が来ることを願ってやみません。

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