茶葉には様々な成分が含まれています


茶葉に含まれる基本的な成分を前回は概観しました。その中でも、今回は加工方法によって様々な多様性を持つ茶でありながら、共通して含まれる成分を見てみることにしましょう。

基本的には、酸化発酵をさせない緑茶、中程度に酸化発酵させる青茶、そして全発酵させる紅茶に含まれる代表的な成分を概観します。

もちろん、製造工程によって、その含まれる成分は酸化の影響で変質し、性格が変わるものも中にはありますが、本来持つ成分のカテゴリーが、全く変わってしまうというのもはありません。

カテキン

まず、お茶に含まれる代表的な成分として、カテキンを掲げることができるでしょう。

カテキンは、以前は「タンニン」と呼ばれた「茶の渋み」の主成分です。ちょっと難しい言葉でいうと、「ポリフェノール」(フェノール基を2つ以上持つ分子の総称で、植物が外敵から自分を守るために産生するものです。たとえば、直物が虫に食われたりした場合に多く生成されます。)の一種で、形の違うエピカテキン、エピガロカテキン 、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートの4種類のカテキンが主に茶葉には湯組まれています。また、このほかに、カテキン、ガロカテキンといったカテキンを交えた6種類が茶葉には存在しているのです。

特に、この中のエピガロカテキン 、エピカテキンガレート、エピガロカテキンガレートの3種類は、茶特有のカテキンであることが分かっており、そのうち最も多く含まれるのはエピガロカテキンガレートと呼ばれるカテキンです。

なお、これらは緑茶の話だと考えてください。なぜなら、カテキンは非常に酸化されやすいため、青茶や紅茶では、酸化酵素の作用で、酸化重合物(いわゆる合体カテキンで、テアフラビン類、テアルビジン類などです。)が作られからです。

いわゆるウーロン茶ポリフェノールとして知られているのが、この合体カテキンです。重合することで、成分が変化して、その効能なども若干変わってきます。

カテキンは、重合物になると水溶液中では無色だったものがオレンジから赤色へと変化して行きます。茶の色が黄緑だったものがウーロン茶ではもっと濃い色になり、さらに紅茶で赤に変わるのはそのためです。

なお、カテキンは、小葉種よりも大葉種の方が含有量が多く、また茶の収穫時期に応じて成分が変化します。春茶よりも夏茶のほうがカテキンが著しく増加するため、渋みが強くなるのです。



なお、「カテキン」の語源は、インド産のアカシア・カテキュー(マメ科アカシア属の低木)の樹液から採れる“カテキュー”に由来しています。1929年、理化学研究所の辻村博士らによって初めて存在が確認されました。

カテキンの効用としては、血中コレステロールの低下、体脂肪低下作用、がん予防、抗酸化作用、虫歯予防、抗菌作用、抗インフルエンザ作用、血圧上昇抑制作用、血糖上昇抑制作用、口臭予防(脱臭作用)などが広く知られています。