中国茶/中国茶の基礎知識

CHAとTEA

中国で生まれたお茶なのに、CHAとTEAに別れるのはなぜでしょう。通説をちょっと違った角度から切り込んでみました。

執筆者:平田 公一

茶の発祥の地から世界各地にお茶が広まっていったのは1500年代になってからのことでした。これは中国茶の歴史から見ると、ほんの最近のことといえるでしょう。

もちろん中国とヨーロッパの交易は、シルクロードを通じてもっと古くからあったわけですが、茶の交易に関しては、アラビア止まり。

この当たりのことを、「茶」の発音である「CHA(チャ)」と「TEA(ティー)」で検証して見ましょう

世界へ広まる中国茶

1516年にポルトガル人がマカオなどに海路で到着し交易が始まったことで、ヨーロッパ人の一部に茶が認識されたといわれますが、実際に文献に登場するのは1559年。ベニスのラムジオが著わした『航海と旅』という本に中国の茶の記載が登場したといわれます。ここには「四川省で取れる茶という植物を貴重品として飲んでおり、万病に効果がある」と記されています。

1598年には、オランダ人のリンシューテンが『航海記』で日本の茶道について記述している話が有名です。

実際に交易品として茶がヨーロッパに正式に持ち込まれたのは1610年。オランダの東インド会社がアモイ、福州、杭州、日本の平戸で緑茶を買いつけジャワのバンタン経由でヨーロッパに送ったのが最初だといわれています。

さて、このように主に海路によってヨーロッパに運ばれた茶ですが、その後のヨーロッパでの茶の普及は、紅茶サイトにお譲りすることとして、現在世界中で使用されている「茶」の発音が「チャ」と「ティー」に二分される理由を追って見ましょう。



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