セ・トレボンのパン
大西さんは、かつて博多にあった北欧インテリアのイルムスのベーカリーで、オープンから閉店までの3年間、パンを焼いていました。当初知る人ぞ知る店だったのが、閉店前の3日間は予約のパンしか焼けないほどの忙しさ。記帳用のノートには700人ものお客さんからメッセージをもらったそうです。大西さんはその時、自分のパンが好きだった人たちの存在を強く実感し、その人たちのために焼きたい、と思ったといいます。
パンにまつわる心温まるエピソードを、大西さんは他にもいくつか教えてくれました。「パンはただのモノじゃないのかも。想い出に残ったり、想いが伝えられるものなんだと思いました」。
2002年にセ・トレボンの1号店(平尾店)がオープンすると、本格的に大西さんならではのパンが並び始めました。フランスに学びに行くたびにパンの数も増えているようです。
心もからだも満たされそうな焼きこみ調理パンの数々。 |
ドライフルーツやナッツ、チーズ入りの小ぶりのフランスパンコーナー。 |
パリで食べた忘れられないおいしさを思って作ったというプラリネチョコサンドはガナッシュとヘーゼルナッツ、バターをプチブールにサンド。 |
食パンもご覧の通りのおいしそうな焼き上がり。 |
売り場にはたくさんの種類のさまざまなパンが並びますが、統一感があります。 それはパンのすべてに、大西さんのパンへの想い、食べる人への心遣いが感じられるところかもしれません。
次のページはおすすめのパンをご紹介します。