パン/パン屋さん取材レポート(西日本)

セ・トレボン【福岡】(4ページ目)

おいしいパンの向こうに素敵な職人さんの姿あり。福岡のセ・トレボンの大西かおりさんを取材しました。「パンは想い出に残ったり、想いが伝えられるもの」という彼女の仕事とパンをご紹介します。

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

体にプラスなパン

セ・トレボンには ”体にプラスなパン”シリーズというのがあって、そのパンにはカロリーが表示してあります。

「忙しい世の中、パンを手軽な食事として済ませる人も多いです。今までパンに健康 的なイメージはなかったけれど、美味しくて、なおかつ体にもプラスなパンを作ろうと思いました」と大西さん。

日清製粉のコンクールで受賞したタンドレス(豆腐、ブリーチーズ、牛乳、デュラムセモリナ粉使用)を始めとする豆腐入りのパン、前出の豆のパン、そしてごぼうのパンが日替わりで並びます。

ごぼうのパンは黒イチジク入り。ソフトで比較的甘いパンです。ごぼうの香りがちょっとスイートな生地にこんなに合うなんて、知りませんでした。 豆のパンもそうですが、からだのことを考えてつくられているからでしょうか、どこかほっとするパンです。

グリンピース、枝豆のパン全粒ごぼう穀物パン(336円)受賞作のタンドレス(389円)大西かおりさん

セ・トレボン平尾店

セ・トレボン1号店、平尾店は浄水店のように本格的なカフェはありませんが、無料コーヒーと共に気軽にイートインできるスペースがあります。

ポティロン、いちじくとくるみのコンプレ(ともに168円)いちじくとくるみのコンプレ。白イチジクがゴロンと入っている。
これもまた大西さんのパリ土産の思い出レシピ、「パリ13区、グルニエ ア パンの忘れられない味」といういちじくとくるみのコンプレは、クルミと全粒粉の香ばしさに心を動かされます。ポティロンは中にかぼちゃがたっぷり包まれたパン。ケシの実がついていて、でもあんぱんではなくてお惣菜パンのテイストです。

パンをつくる仕事への想い

「私にとって、幸せに生きていく手段、人の役に立てる仕事がパンを作ることです。フランスではすばらしい職人さんたちとの素晴らしい出会いがあり、世界は広いことを知りました。この仕事のおかげで得たかけがえのないもの、たくさんの出会いに心から感謝しています。

私は、美味しいパンを心待ちにしてくれているお客さまのためにパンを焼き、職人を志す人に仕事のすばらしさを伝えていきたいといつも思っています。また、女性のパン職人として、この道 を志す女性の光となりたい……大変だけれどやればできることを証明したいと思っています。 近い目標は、クープ・デュ・モンド日本代表への挑戦です。 今の私の技術ではまだまだダメだと思います。でも、自分を信じて頑 張り抜きたいと思っています」

大西さんはパンづくりの仕事への想いを、そんなふうに話してくれました。おいしいパンの向こうに人と人との温かいつながりを生む彼女の笑顔、眩しいようなエネルギーを感じました。

セ・トレボン浄水店
セ・トレボン平尾店
■セ・トレボン浄水店 閉店(2008.8)

所在地:福岡県福岡市中央区薬院4-15-26 2F

■セ・トレボン平尾店

所在地:福岡県福岡市中央区平尾5-3-46

TEL:092-533-9722

営業時間:9:00~20:00
定休日:第3水曜

西鉄平尾駅徒歩10分
地図:Yahoo!地図情報

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