手打ちうどん こせがわ武蔵野うどんの聖地はいくつかのエリアが声をあげているのだが、その一つは東京都東村山市。うどん好きなら当然知っていることだが、東京でもうどんの伝統は長いのだ。武蔵野台地が小麦の生産に適していた事情が背景にある。今回紹介する『こせがわ』はやく10年ほど前からうどんの玉売りのお店として開店している。2006年から現在のように食堂を併設して一般的なうどん屋としての営業も始めている。住宅街に隠れるようにある秘密のうどん屋の風情がある。こせがわのうどん玉売りをメインとして始めたお店らしく今でも地元の人への玉売りは多いようだ。うどん玉(茹麺)とつゆを持ち帰り家で簡単に調理して食べる。もりうどんで食べればあっという間のことだろう。少し温めればそれはそれで肉汁うどんやかけうどんが楽しめる。1玉80円だったと思うがなかなかのボリュームが有る。訪問日はここにたどり着く前に2軒3杯のうどんを食べていたのでかなりお腹はできあがっていた。場所だけでも見ておこうと思って行ったのだが、車のナビゲーションが頼りだ。「こんな場所にあるのかしら」と不安で走る。間違ったかもとUターンを試みたらうどんの幟が見えた。うどんの幟と一緒にバッテリーの文字も見えて不思議だが……お隣りは車のバッテリー屋さんのようだ。東村山駅からなら1km以上か……徒歩だと15分程度だろうか。発見して安堵したら……うどんも喰えそうな気がしてきた。(笑)入り口というか暖簾が2つかかっていて入り口が2つに見えるが左側が玉売りの受付。右側が食堂入り口、テーブル席とカウンター。厨房は広くうどんを茹でて玉取りして番重に並べている。注文したのは、もりうどん550円+肉汁50円+糧100円。肉汁うどんちょうどうどんが茹で上がったばかりでほとんど待たずに肉汁うどんが出た。糧100円別売はなかなかの迫力。野菜不足になりやすいうどん喰いには嬉しい一品。茹でた野菜は肉汁にも良く合う。糧 茹野菜盛り合わせそれにしてもこの野菜も量が多い。茄子、インゲン、ダイコン。そして薬味のネギにホウレンソウが定番。やはりこの店なら他に一軒のハシゴが限度だろう。うどんは少し褐色が入った地粉も混ざったものだと思われる。艶やかな綺麗な喉越しのよいうどんで、この東村山や武蔵村山では珍しいタイプのうどんだ。肉汁にうどんを入れて野菜を載せたうどん自体には強烈な個性は無いがバランスの良い美味さを感じる。いわゆる茹で足りない固いコシは感じなかった。どちらかといえば滑らかな弾力系のコシを持つうどんだ。また一つ東村山に来たときに寄りたくなるうどん屋が増えてしまった。胃袋がもう一つ欲しい。手打ちうどん こせがわ住所 東京都東村山市諏訪町1-23-5TEL 042-391-3440営業時間 9:00~18:00 うどん店は14時頃まで。定休日 日曜日<関連記事>・うどん きくや(東村山市)・懐かしい田舎うどん 小島屋(東村山市)・野口製麺所(東村山市)・驚愕のコシと大盛 手打房 とき(東村山市)※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。