腕振りは振り出しが大事か、引きが大事か

しっかりと腕を振っていないトップランナーはいない 2010ロンドンマラソンで
しっかりと腕を振っていないトップランナーはいない。2010ロンドンマラソンにて
必ず実現できる!サブスリー育成講座開始」に続き、今回は腕振りです。腕振りのフォームも、ランナーによってまちまちで個性的。特に女性の腕振りフォームはバラエティに富んでいますね。

さて、ランニングではなぜ腕を振るのでしょうか。脚を動かすサポート、バランスをとるといった意味があります。腕の振りが特徴的なフォームにハードリングや、走り高跳び、走り幅跳びがあります。ハードリングでは、振り上げた脚の反対の手を大きく振り出します。脚を前方上方に振り上げる慣性を腕の振りでサポートしているように見えます。もちろんその通りなのですが、ハードリングでいくら脚を振り上げたところで飛び越せるわけではありません。蹴り脚がしっかりと走路をキックしてジャンプしなければなりません。力を後方に向かわせているわけですが、その力をサポートしているのは蹴り脚の反対側の腕です。後にぐいっと引くことによって蹴り脚の作用をサポートしています。

これだけかと思うとまだあって、引き腕は脚を振り出すときの力の支点にもなっているし、前方への腕や脚の振り出しは、収縮した蹴り足が伸張して前方への推進力を発揮するのをリードしています。

言葉にするとややこしい(恋愛感情と同じようなもの)ですが、やってみればすぐわかる。腕がしっかり振れていれば脚の振り出しや推し出しがサポートされジョギングでも歩幅が広がり脚の運びがスムーズになります。

この腕の振りは、明らかにローレベルランナーよりハイレベルランナーになるにつれてよくなっています。すなわち腕振りのフォームが悪ければサブスリーは遠い、腕振りがよくなったらサブスリーは近いと思ってもらってもよいくらいです。

トップランナーの腕振りがさまざまなわけ

では、よい腕振りフォームとはどのようなものなのでしょうか。

シドニー五輪で金メダルに輝いた高橋尚子さんの腕振りフォームは話題になりました。腕を抱え込むようにコンパクトに折りたたんだフォームで異議を唱える人もいたようですが、監督の小出義雄さんはQちゃんはあれでいいんだと、フォームを矯正しなかったそうです。

ドーピングで話題になってしまった中国の孫英傑選手の腕振りフォームも独特でした。5000mでも3000mくらいまでは腕をぶらりとたらしたまま走っていました。