標高3,000メートルの高地トレーニングが奏功
ハイレ選手は、高地トレーニングの効用を力説した |
H: 先ほど申し上げたとおり、トレーニング内容は大きく変えていません。最近はスピードに焦点を合わせたりしていますけどね。35歳になりましたし、いま私のマラソンに必要なのは、スピードだと考えているからです。
先ほどから「トレーニング」の話をしていますが、トレーニングを日本で行うことと、トレーニングをエチオピアで行うことには違いがあります。私が普段練習しているアディス・アベバ(エチオピア)は、標高3,000メートルの高地です。標高2,000メートルや1,000メートルのところでトレーニングするのとは大違いです。標高3,000メートルでのトレーニングを考えれば、標高2,000メートルの場所でのトレーニングはものすごく楽に感じます。標高3,000メートルでは、私だってハーハーゼーゼーしてしまいますよ! そのようなトレーニングを積んでいるから、日本でのマラソンは楽な状態で走ることができるんです。
トレーニングで慣れているペースでレースを
Tシャツには「Keep you running best,wishes. From HAILE GEBRSELASSIE sep.-27-2008」とある |
H: 普段のトレーニングの内容次第ですね。トレーニングでは、大会でどのような走りをしたいのかを計算して、その内容を定めます。アスリートによっては、先頭グループのペースに乗せられて最初から早く走ってしまう人もいます。これはあまり良くないことだと思います。また別のアスリートは、最初はスローペースを維持して、後半にスピードアップします。
どのように走るかは、その大会に向けてのトレーニングで決まります。5キロ毎に15分、1キロごとに3分なのか、トレーニング内容を反映して、自分のペースを計算しながら走ることが重要です。それと違ったことをしてしまうと、フィニッシュ前にレースが終えることになってしまうかもしれません。どのように走るのか、どのように走れるかは、トレーニングの内容次第だということです。
S: ハイペースの走りを重視したトレーニング内容であった場合は?
H: それもその人のトレーニング内容次第です。とにかくトレーニングを通して慣れているペースを、大会でも維持できるようにすることです。
S: わかりました。ありがとうございました。
H: 明日はあなたもがんばってください!
<関連リンク>
ハイレ・ゲブレシラシエ選手に単独取材!
日清食品グループ陸上競技部
第35回 リアル ベルリンマラソン公式ページ