がっちりしてる分重い「ヘビー級」
今回最も高得点だが最も価格も高かったゲルニンバス10(アシックス 15225円)。がっちりしたヘビー級のカテゴリーのシューズはフィット感が損なわれているケースが多いが、ゲルニンバス10はまずまず。体重のある方にはイチオシ |
フィット感の良さが印象に残ったM1224(ニューバランスジャパン 14490円)。クッション、グリップ力なども良好。345g |
エア ズームストラクチャートライアックス+ 11(ナイキジャパン 12075円)。ナイキズームエアのクッションは、体重のある方が長く履いてもへたりが少ない。屈曲性はやや硬め。足入れはよい。ソールにナイキ+のセンサーを入れるポケットが仕込まれている、ナイキ+対応シューズ |
ところで、シューズを評価する上でフィット感が大事だと思っていますが(今回は採点項目になかった)、ゲルニンバスはフィット感もまずまず良好です。バランスもとれていいシューズです。しかし、問題は重量とこの価格です。
重量360g(27cm、以下すべて27cmの重量)は、トレランシューズに匹敵するもので相当の重さです。このヘビーなカテゴリー(体重のある人向け)に入るシューズとしては、他にアディスーパーノバコントロール(アディダスジャパン 11445円)、エア ズームストラクチャートライアックス+ 11(ナイキジャパン 12075円)、M1224(ニューバランスジャパン 14490円)、カリバスワイド(プーマジャパン 14490円)などがあります。
カカト着地走法をする方(初心者ランナーに多い)やランニングコースに下り坂がある人には、カカトへの衝撃を吸収するユニークなシステム(フォーモーションシステム)を備えたアディスーパーノバコントロールをおすすめします。M1224はフィット感、クッション性能が優秀です。重さを感じさせません。
思わず足が喜ぶシューズを
良いシューズというのは、足を入れたときにすぐ足に伝わってくるもので、足が包み込まれるようなフィット感があり、足を軽々と踏み出せ、思わず走りだしたくなる軽快さがあります。思わず足が喜ぶシューズとでもいうのでしょうか。私も初めてランニング専用シューズを履いたときの感激が、その後私にランニングを続けさせている一つの動機になっており、この感覚は大事にしたいと思っています。この点で360gは重い、といわざるをえません。足がすぅっと前に出るというような走りはできないでしょう。足をぶらぶらと振る走りしかできないと思います。
一般的な初心者の人なら、どのみち腿を上げるような走りはしませんし、体重が70kg以上あるような方なら、膝への衝撃を和らげるための十分なクッション、安定性のほうが重視するべきポイントになりますし、その機能を満足させようとすると、足もがっちりとガードするように頑丈になり、ソールの柔軟性も犠牲になり屈曲性が損なわれ、ある程度重量が増すこともやむをえません。