注目・定番トレイルランシューズと選び方(3ページ目)

爪先ガードとレースに有利な素早い紐締め機能「サロモンXAプロ3D」

サロモン　XAプロ3D　￥13,545

ぬかるみから岩場までさまざまな路面コンディションに対応すべく、いくつもの素材が組みこまれている

ヒールカウンターを意識したヒール部のクッションとアウトソールパターン

サロモンを特徴づけるワンタッチの紐締めシステム

柔らかく着地、しっかりサポートを実現してくれるインナーソール

トップ部分のガードがしっかりと作られているのが目を引きます。トレイルを走っていてよくやるのが、地上に飛び出した木の根や石角に爪先をぶつけて泣くこと。爪は一瞬で内出血です。これといった突起物がない舗装路を、路面すれすれに爪先を運ぶ経済走法が身についたランナーは、わかっていてもうっかりとぶつけてしまうのです。したがってトレイルランシューズはいずれもトップをガードするように、トップ部が大きく頑丈にプロテクトされているのですが、その中でもXAプロ3Dは徹底しているようです。夏は足爪の見えるサンダルで通勤する女性にとっては第一選択のモデルかもしれません（Women'sモデルあり）。

ソールもシャンクがしっかりしていて高い剛性を持っています。岩角がやたらに出ているコース（樹林帯を越えた標高のコースなど）でも、安心して足が運べます。アウトソールの素材は３種類が組み合わされていますが、乾いた岩肌にがっちり食いつくようなグリップ力を備えています。

ヒールカップもしっかりしていますが、さらにヒールをしっかりと安定させているのがこのインナーソール。底部の前部（黄色部分）を柔らかめ、後部（黒部分）は堅めの素材を立体成型し、インナーソールでもヒールを安定させています。

そして、サロモンならではのアイデアのひも締め。力のない方でもワンタッチで靴紐をゆるめたり締めたりが自在です。これはけっこうなアドバンテージになります。というのは、スパッツを着けなければ、どうしても足首から砂、小石、枯れ枝などが靴の中に入り込み不快であったり痛みを生じたりします。靴を脱いで異物を払うわけですが、靴紐締めが楽ならシューズの着脱も早くて簡単にできるわけです。スパッツをつければかなり防ぐことができますが、それでも完全に防ぐというわけにはいきません。スパッツを着けていて異物が入り込めば余計に靴の脱ぎ履きが面倒です。スパッツを着けるとしてもやはり紐締めは簡単な方がいいのです。