駅伝の「たすき」……結び方・かけ方

駅伝大会、たすきの結び方・渡し方をおさらい!

こんなに多数のチームが出場する駅伝大会になると自分のチームの選手を見失うことも


タスキの結び方やかけ方なんて何でもないことのようですが、実は駅伝大会の役員をしているとよく質問されることなので、ご紹介します。

タスキは、大会によって大会本部が用意して各チームに配る場合と、チームが独自に用意する場合があります。これはかなり大事な点です。タスキが配られるならいいですが、用意していかなければならないのに用意していなかったらどういうことになるでしょうか?

あり合わせのタオルでも結びつないで使うなんていう悲惨なことになってしまいます。逆に自前のタスキを用意していっても、大会側で用意したタスキの使用を義務づけられることもあります。

チームの代表や、マネージャー役が事前に大会要項をよくチェックして、用意する必要があるかどうか、自前のタスキが使えるかどうかを調べておきましょう。

自前のタスキを用意しなければならない場合、生地から縫ってオリジナルを作ってもいいですが、そんなに高い物ではないので、タスキになった素材は購入してそれにペイントやプリント、刺繍をするなどしてオリジナル化すると簡単で愛着の持てる「魂のタスキ」ができるでしょう。
 

たすきにもルールがある

タスキにもいろいろあります。選挙の候補者が掛けるタスキや割烹料理の板前さんがかけるタスキなど。先ほど悲惨な例としてだしたタオルをつないだタスキも認められるのか?このタスキの幅や長さ、実はちゃんと競技規則で決まっています。「日本陸上競技連盟駅伝競走規準」から該当箇所を抜粋しましょう。

第9条 たすき
  • 駅伝競走はたすきの受け渡しをする。たすきは布製で長さ1m600~1m800、幅6cmを標準とする
  • たすきは、必ず肩から脇の下に掛けなければならない
  • たすきは必ず前走者と次走者の間で手渡さなければならない
  • たすきをチームが持参する競技会では、事前に大会本部において承認を得なければならない
もし、自分で作る時にはこのサイズで作りましょう。しかし、小さな大会だと小学生の大会用の小さいサイズのタスキが渡されたりすることがあり、これは困ります。といって杓子定規に1m70cmのタスキでは小学生には長すぎたりすることもあります。市民駅伝では大会本部も臨機応変に対処しているようです。

タスキ通しの孔が空いていない場合は、片方の末端を結んでそこにもう片方の末端を通し、簡単に抜けないように通してから一つ結び目を作ります。実際にタスキ掛けしたときに、タスキが緩んでずり落ちてこないように、紐をぎゅっと引っ張り、その結び目をパンツに挟み込みます。

緩んでずり落ちてくると走りにくいし気にもなるので、これは大事な点です。駅伝のタスキ掛けが初体験の方は、事前にタスキをかけて経験しておきましょう。走りながら緩めて肩にかけきゅっと絞って結び目をパンツに挟む。外すときはその反対の動作です。
 

たすきの中継(受け渡し)

さて競技規則ではタスキの説明より前に載っているタスキの中継方法について説明しましょう。トラックのリレー競技では、次走者はテークオーバーゾーンより手前10m以内なら待機してそこから走り出せますが、駅伝では中継ラインより前方で待たなければなりません。この部分を「日本陸上競技連盟駅伝競走規準」から抜粋しましょう。

第6条 中継
  • たすきの受け渡しは、中継線から進行方向20mの間で行う。中継線は幅50mm の白線とする。中継の着順判定およびタイムの計測は、前走者のトルソーが中継線に到達した時とする
  • たすきを受け取る走者は、前走者の区域(中継線の手前の走路)に入ってはならない。また、たすきを渡した走者は直ちにコース外に出なければならない
ということです。走り終わってコース上に寝転がっていてはいけないということ。コース外に出るまで頑張りましょう。
 

たすきの渡し方

その具体的な渡し方・受け取り方ですがリレーのバトン中継ほどではないにしても多少のコツがあります。

もっともおかしがちなのが、前走者が次走者の逆サイドに駆け込んで、次走者の背中側に入ってしまうこと。細かく説明すると、一般的に次走者は、前走者が20mくらい近づくまでは前走者に向かって正対して手を振ったり声援を送ったりすることが多いのです。前走者が近づくと次走者はスタートが切れるように、半身に構えます。

この時、右足が後、左足が前の半身の構えだとして、前走者が右側に駆け込んでくれればいいのですが、前走者も最後はラストスパートでただただ必死で余裕がないと、どちらに駆け込むかなどということは考えず、とりあえず近いと思われる方に無意識に舵をとります。それが次走者の左側だと半身の体の後側になってしまいます。これではタスキが受け取りにくいですし、ムリに体を捻って受け取ろうとするとタスキを落としたり転倒する原因になります。
併走状態でタスキ渡し!

併走状態でタスキ渡し!


なんでもないことのようですが、これは、リレーでバトンパスの練習をするように、タスキ渡しの練習でお互いに確認しておきましょう。良い方法は、あわてずに併走して受け渡しすることです。これなら万一反対側に駆け込んでしまっても安全に受け渡せるでしょう。

次にタスキをどのようにして渡すかです。前走者はラストスパートのために、タスキを外すと丸めて持つことが多いと思います。これをまるめたまま渡すのは、次走者が受け取りにくく落とす原因にもなります。これは、駅伝のテレビ中継でもよく見るようにタスキを伸ばして受け取りやすくしてやりましょう。
 

駅伝での手回り荷物と「陣地」

全区間同じ中継点の周回コースなら問題ないですが、中継点が離れていると問題になるのが、着替えなどの荷物の管理です。サポーターがいてくれるとありがたいのですが、ぎりぎりのメンバーで挑むことになると、この点の管理をメンバー全員で情報共有しておく必要があります。

走り終わっての着替えについては、バックや袋にまとめ、次走者に託して自分が中継する中継点に運んでおいてもらいます。その際に大事なことは、どこに置くのかをはっきりとさせておくこと。下見などして置き場所を決め、当日はなんらかの目印(旗など)を用意しておくことです。下見は試走を兼ねておこなうといいでしょう。荷物の置き場所はいわば陣地。よい陣地を確保するのも駅伝テクニックの一つです。

次走者はその陣地に前走者の荷物を置きますが、自分の脱いだ物もそこに置き、次走者に持って帰ってもらうことになります。したがって脱いだ物は、脱ぎ散らかさずにバッグや袋にまとめておくこと。また分かりやすいように、バッグや袋にはチーム共通のリボンを結んでおき、名札もつけておくようにしましょう。当然置きっぱなしですから、貴重品はおかないようにしてください。

このように駅伝では、バッグは二つ用意する必要があります。そして持ち帰るのも二つのバッグですから、持ち運びしやすいショルダーバッグやザックなどが適当です。

雨天時などは荷物が雨にさらされるということもありますから、ブルーシートなどを用意しておくといいでしょう。広げてストレッチングをし、出発するときは荷物をくるんでおきます。ただ、それでは中がわからないので、何らかの目印になる物をその上に貼り付けておくとかペイントしておく必要があります。

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