注目・定番トレイルランシューズと選び方(2ページ目)

オーバープロネーション気味のランナーに「バスク　ブラー」

バスク　ブラー　￥12,390

ブラーのアウトソールとインナーソールの裏。インナーソールも履きごこちに大いに影響する。かなり工夫したインナーだ

トップ部には鋸状のパターンが刻まれている

ミッドソールに外から売りに向かって楔状にプロネーション対策の素材が挟みこまれている

ブラーのアウトソールのパターンは、コンチネンタルディバイドほど細かいノコギリ状のパターンではないですが、やや緩んだような路面でもしっかりグリップしてくれるパターンです。ヒール部分を見ると非対称にミッドソール素材が使われていることがわかりますが、これによってプロネーション（足首が内側に倒れこむこと）を抑制します。特にトレイルは不整地であり、舗装路とは比較にならないような足首の角度で接地することがあるので、オーバープロネーションの傾向があるランナーは捻挫もしやすいのです。

インナーソールにも工夫が多いブラーです。フロント部は柔らかめ、ヒール部はカカトを安定させるためにやや堅めの素材を使用していますが、そこには、無数の穴と筋状のエンボス加工があります。共に通気とクッション効果をアップする働きがあります。着地時に熱され、湿った空気を押し出してまた新たな空気を吸収するというわけです。

トレイルランといっても、アプローチの舗装路をかなり走らなければならないコースは多いのですが、ブラーのクッション性の良さ、着地時の安定性の良さは、そんなコースを走るときに発揮されるでしょう。

アッパー部のラインパターンが「ハ」の字型にデザインされているのもブラーの特徴で、このパターンとやや柔らかめのソールのシャンクがあいまって蹴り出しが効かせられます。蹴りでストライドをグッと伸ばして走るようなランナーも納得してもらえるでしょう。