最初に……プチ断食とは?

低炭水化物食
カーボローディングの始まりは、超低カロリー食から始まる。皮を除いた鶏肉は脂肪分の少ない調理しやすい蛋白質源。魚や豆類と野菜で組み立てる
プチ断食とは、一般にダイエットとデトックスを目的として、2~3日を野菜ジュースとかわずかなお粥程度の食事と水分補給で過ごす方法を指しています。これを週末ごとに繰り返すのです。断食期間を過ぎても食事量が増えなければ、当然ダイエットは可能です。断食期間中も野菜ジュースなどでビタミン・ミネラル類を摂っていれば体調の不調はないはずですが、実際に体験した人の話によれば断食中は体を動かすのが億劫になるとのことでした。エネルギー源をもっぱら脂肪の代謝に依存するので、低血糖状態になるためでしょう。

プチ断食の解説を読んでも、「断食中はゆったりと過ごしましょう」とアドバイスしていて、週末を主要なトレーニング時間にあてているアスリートには向いていないように思います。

しかし、実際にやったのかどうかは知りませんが、ランナーの体重を落とすために1週間下剤を使うという過激な方法が、ランニング小説『速い男に賭けろ』(T・マクナブ 文春文庫)に出てきます。ランニングの賭けレース全盛時代のアメリカが舞台のこの小説。人間を馬並みに調教するシーンです。確かに早く減量できるかもしれないですが、辛いだろうなぁ……。

卵を産むようになった鶏

もともと断食療法が盛んになったきっかけは、フランスでの鶏の話から始まったとのことです。

卵を産まなくなった鶏に怒った飼い主が、「この穀潰しめが!」とばかりにエサを与えなかったのですが、数日してやはり可哀想になり、再びエサを与えたところまた卵を産むようになったというのです。これは人間も同じことではないかと、断食をしてみると以前より体調がよくなったということから断食療法が広まったといわれます。

イスラム教のラマダンも断食のようですが、実はラマダンで飲食を摂らないのは日の出から日没までとのことなので、断食とは異なります。ただし、日中に食はともかく、飲み物も摂れないというのは辛いかもしれません。

レース直前精力満載!

次ページに、レースに向けたカーボローディングの紹介をしますが、カーボローディングによってこのニワトリの逸話を私はよく体験します。

レースまでの1週間、前半は通常通りの食事です。後半は、ご飯の量を増やし、副食物も滋養豊富な食品(ウナギ、牡蠣、ゴーヤチャンプル、やまかけ等)を1日1食は食べるのですが、すると男の一物があきらかに元気になるのがわかります(それだけ普段は元気がないのでわかるということかもしれませんが……)。これは断食が効くのか効かないのかはわかりませんが、集中的に栄養を詰め込む(ローディング)すると明らかに体力を増すということはわかります。皆さんも試してみてください。