シンセ好きを中心とした幅広い音楽ユーザーに向けたSNS
日本シンセサイザープログラマー協会の副理事長で、雑誌などでもお馴染みの氏家克典さん |
氏家:以前からシンセ好きがみんなで楽しめるようなSNSが作れないだろうか色々考えていました。昔からの付き合いがあり、超シンセマニアでもある、鈴木さんと構想を練り上げ、6月18日にmusictrackというサイトをオープンしました。利用には登録が必要ですが、誰もが無料で楽しめるものです。
鈴木:当社は主に企業向けのWebシステムのソフトウェア開発を行なっています。が、その一方で昔、氏家さんが先生で私が生徒という関係から、長いお付き合いもあり、musictrackスタートに漕ぎ着けました。それに伴い、氏家さんも当社の取締役兼クリエイティブディレクターとなっていただいています。
--SNSというとmixiが国内では大きなシェアを持っていますが、たとえばmixiと比較した場合、どんな違いがあるのですか?
氏家:mixiが広く一般に対して展開しているのに対して、musictrackは音楽ユーザーに絞っています。音楽を聴くところから、制作する、さらにその作品を発表するという一連の流れをカバーする幅広い音楽ユーザーに向けたSNSです。とはいえ、まず最初に焦点を当てたのがシンセサイザ好き。みんなが自分の持っている機材、興味のある機材について情報交換ができるサイト作りをしたのです。
機材やツールを媒介とするコミュニティー
音楽ユーザーのためのSNS、musictrack |
鈴木:まず、自分の持っているシンセや機材、ソフトなどを登録できるMyプロダクトというページがあります。musictrack内には500を超える製品のデータベースがあり、そこから自分の機材を登録できるようになっています。その機材登録がmixiでいうところのコミュニティーのようになっており、お互い情報交換ができるようになっているのです。
--それは面白そうですね。でもビンテージシンセも含めると500種類のデータベースというのはちょっと少ないようにも思うのですが…。たとえばDX7ひとつとってもDX7II、DX7IIFD、DX7S……といろいろありますよね?
氏家:いやいや、ビンテージに関してはそこまで細かくせず、敢えてDXとしているんです。完全に型番が一致する人というと少なくなってしまいますが、DX7ユーザーならDX5やDX100の情報も知りたいじゃないですか。だからシリーズでまとめています。ほかにもJUNOとか、Jupiterとか。
鈴木:新製品は、細かく分類し、随時追加しています。またシンセサイザに限らずソフトシンセとかDAWなどの製品情報も入れています。
氏家:まだ口コミで人が集まっている程度ですが1300人ほどがいて、活発な意見交換がされていますよ。たとえばCubaseと登録すると250人程度の登録があるんです。