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ボーカロイドIC搭載ガジェットが続々と登場する

2013年10月、ヤマハからボーカロイド機能を搭載したIC、NSX-1が発表され、さっそくそれを搭載した製品も登場してきました。でもこのNSX-1とはどんなものなのでしょうか?簡単に紹介してみましょう。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

 ヤマハが開発したボーカロイドIC、NSX-1とは

NSX-1

ヤマハから発表された、ボーカロイド搭載チップ、NSX-1

2013年10月23日に、ヤマハはNSX-1というICを発表しました。普通ICの発表なんて、一般の人たちの話題に上ることはないのですが、このニュースは、TwitterやFacebookなどSNSを中心に駆け巡りました。

なぜなら、この指先に乗るほど小さなICにはボーカロイド機能が搭載されており、これを使って歌をうたわせることができるからです。しかも、このニュースとともに学研が大人の科学にNSX-1を使った製品を発売するという情報、またPCとUSB接続できる小さなボード音源、eVY1 Shieldなる製品がすぐに発売されることなどがアナウンスされたため、大いに盛り上がっていったのです。

しかもこのNSX-1、単に歌をうたうだけではないんですよ。端的に表現すれば、ボーカロイドと非常にリアルなサウンドが出せるシンセサイザ、さらに汎用的なPCM音源であるXG音源の3つを組み合わせたICなのです。

まず、ボーカロイド機能ですが、これはPC用のVOCALOIDとはちょっと方式が異なるもので、eVocaloidというシステム。eVocaloidとはembedded VOCALOIDの略で、要は組み込み型のVOCALOIDという意味だそうです。PC版のVOCALOIDほどリアルな歌声ではないのですが、それでも、いかにもボーカロイドという声で歌ってくれます。

一方のリアルなサウンドが出せるシンセサイザというのはRAS=Real Acoustic Soundという名前の新方式音源。基本的にはサンプリング系の音源だけれど、さまざまなアーティキュレーション(演奏技法)が収録されており、それらをモーフィングするような感じで滑らかに繋ぎ合わせることで、リアルなサウンドを作り出すのです。実際の音はDTMステーションの記事に載せたビデオをご覧いただくとよくわかると思います。サックスやピアノなど、かなりリアルなサウンドで鳴ってくれます。

さらにXG音源(正確にはGM音源にXG音源のエフェクト機能を搭載したもの)を装備しており、まさに汎用的に利用できるチップになっているのです。

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