はたはたの醤油漬けは、郷土伝来の保存食
乱獲による減少で獲れなくなる以前は、はたはたの醤油漬けは、この地域のどこの家でも作る保存食でした。獲れたばかりのはたはたを箱買いしては囲炉裏で焼いて、尾と頭と骨を外してカメに入れ、醤油だれで漬け込むのです。(たれは各家々によって微妙に違っていたようです。)大人たちは、外した頭を何個も串に刺して、囲炉裏でこんがり焼いては、ぼりぼり頬張りながら作業しているものでした。
寒くて広い台所には、はたはたを漬け込んだ瓶が、作った順にいくつも並んでいて、春先まで食べ続けるのです。数あるはたはた料理の中でも、この醤油漬けが私の一番の好物でした。その味の記憶が失せない内に、再びはたはたが獲れるようになり、ようやく、懐かしい醤油漬けを作ることができました。保存食にした昔よりは、だいぶ薄味に仕上げました。
寒くて広い台所には、はたはたを漬け込んだ瓶が、作った順にいくつも並んでいて、春先まで食べ続けるのです。数あるはたはた料理の中でも、この醤油漬けが私の一番の好物でした。その味の記憶が失せない内に、再びはたはたが獲れるようになり、ようやく、懐かしい醤油漬けを作ることができました。保存食にした昔よりは、だいぶ薄味に仕上げました。
はたはたの醤油漬けの材料(2~4人分)
はたはたの醤油漬けの作り方・手順
はたはたを焼いて漬けだれをかける
1:はたはたを水で洗う
はたはたはたっぷりの水で洗って水を切る。
2:焼く
焼き網か魚焼きグリルで、裏表を焼く
腹の部分に火が通りにくので、特にじっくり焼きます3:漬けだれを作る
鍋に酒とみりんを入れて煮切ってアルコール分を飛ばす。しょうゆと昆布だし顆粒を加えて一煮立ちさせて火を止め、酢を加える。
4:尾の部分を手でちぎる
尾の付け根あたりを指でちぎり取る。
5:頭と骨を引き抜く
指で頭を外して骨を引き抜く。頭が取れてしまったときは、箸で骨をつまんで引き抜く。
胴体の上下を親指と人差し指ではさむように押して骨離れをよくしてから抜きます6:ワタも一緒に取れてくる
画像のように、骨と一緒にハラワタも一緒に取れてくる。ハラワタが残っていたら箸でつまみだす。
7:はたはたをバットに並べてたれをかける
骨を抜いたはたはたをバットに並べ、たれを回しかける。すぐに食べられるが、30分ほど漬けておけば、味が染み込む。5cmくらいに切った長ネギや椎茸を焼いて、一緒に漬け込んでもおいしい。
食べるまでに時間があいてるようであれば、1度上下を返しましょう8:
ガイドのワンポイントアドバイス
はたはたは味が淡白で可食部が少ないので、1人で5匹ぐらいは軽く食べてしまえます。卵(ぶりこ)を抱えていると火が通りにくいので、お腹の部分はじっくり焼きましょう。ただし、卵をカリカリに焼く必要はありません。半生(に見える)程度がおいしいです。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※衛生面および保存状態に起因して食中毒や体調不良を引き起こす場合があります。必ず清潔な状態で、正しい方法で行い、なるべく早めにお召し上がりください。また、持ち運びの際は保存方法に注意してください。