貧富の差が生む社会的ひずみ
金持ちの子供の暴走、高級車を見たら注意!

ベンツやフェラーリなどの高級車が飛ぶように売れている中国

ベンツやフェラーリなどの高級車が飛ぶように売れている中国

高層ビルの林立する都会でも、一歩路地を入れば十年前の

高層ビルの林立する都市部でも、一歩路地を入れば十年前の姿が……

広がる貧富の差が大きな社会問題となっている中国。貧苦に悩む人たちが追い込まれて犯罪に走ってしまう——という以外に、富裕層の子供が親の権力や財力を笠に着て犯罪を犯す——という由々しき事件が起こっています。金銭的に苦労せず、しかも一人っ子で我まま放題に育った彼らは我慢することが苦手。すぐキレル若者の増加——という日本と同じような社会問題が発生つつあるのです。

中国では「高級車を見たら注意しろ」と言います。高級車を乗り回す若者の中には運転が荒く、暴走を楽しむようなケースが少なからずあります。しかも、恐ろしいことに「人身事故を起こしたら、バックしてひき殺せ」といった暴言を吐く若者も。これは、中国の「命の値段」に関係します。中国では外国人が交通自己で死亡した場合の賠償金は、最高で80万元(約1千万)、中国人の場合はその半分以下の約33万元(約430万円)。彼らの乗り回す高級車よりも命の値段はずっと安いものなのです。だから、「万が一、寝たきりになって一生面倒みることになったら大変」、「死亡賠償金として一括で払ったほうがラク」といった恐ろしい考えが出てくるのです。

もちろん、これは極々一部の話。道徳心に溢れる富裕層の若者はたくさんいます。ただ、こういった現象が問題になっているということは、認識しておいても損はありません。

反日感情「日本鬼子・小日本」
日本人女性よりも日本人男性の方が不利?

さて、次は中国における反日感情についてです。「中国に反日感情はありますか?」と聞かれれば、残念ながら「はい」という答えになります。確かに、歴史的な背景から、日本に対しては特別な感情があり、「日本鬼子(リーベングイズ)」、「小日本(シャオリーベン)」という英語の「ジャップ」に価する蔑称も存在しますし、スポーツにおける日中の試合などであからさまに日本に対してブーイングを行うような一面もあります。しかし、何もない状態で、反日感情をむき出しにするような中国人はめったにいません。

ただし、他の外国人と比べ、日本人が“特別視”されていることもまた事実です。特に「軍隊=男性」という背景から、日本人男性を嫌う中国人は少なくありません。逆に日本人女性は『おしん』など7、80年代の日本映画やドラマの影響から「良妻賢母」をいうイメージがあるようで、多くの中国人が「日本人女性は世界一」と思っているふしがあります。だからといって、日本人女性が絶対に安全だとは言い切れませんが……。まず、「反日感情は存在する」という認識をしっかり持って、トラブルにまきこまれないために、戦争の話題や政治的な話題は避けるようにしましょう。

どこの国にも良い人もいれば、悪い人もいます。あまり構えずに、相手を尊重する態度で接すれば、お互いに楽しい時間が過ごせるはずです。中国に限らず、外国に出たら一人ひとりが小さな外交官だという意識を持つことが、旅の成功につながるのではないでしょうか。

「愛幼尊老」は中国の美徳
伝統的な道徳心がまだまだ健在な中国

中国の老人は家にひきこもらずに、外で集う

家にひきこもらず、一日中外で元気に活動する中国のお年寄り

「愛幼尊老(子供を大事にし、お年寄りを敬う)」は中国の伝統的な美徳です。中国では、伝統的な風習が失われやすい大都会であっても、バスや地下鉄で老人や子供を抱えた母親が立っているなどという姿は皆無です。稀なことですが、老人が目の前に立っても知らん振りする若者もいます。しかし、そんな時は乗務員や周りの人が「席を譲ってください!」とたしなめます。乗り降りは押し合いへし合いで、席はわれ先に奪い合う中国人。一見マナーもへったくれもないようなイメージなのですが、彼らには彼らなりのルール(道徳心)が存在するのです。中国社会はまだまだ健全な部分がたくさん残っています。それが、飛躍的な経済成長を遂げながら、一定の治安を維持しているゆえんなのでは——と思います。



中国の治安についての説明はここで終わりです。色々と注意点を挙げてきましたが、「近年、中国の治安は安定している」というのは事実です。基本的な注意点をしっかり守れば、旅はいっそう楽しいものとなるはずです!

中国各都市の治安については「北京の治安」、「上海の治安」、「香港の治安」、「マカオの治安」で詳しく紹介されています。

また、「中国における尖閣諸島問題の実態」、「反日感情 中国旅行の注意点」も併せて読んで、旅の安全に備えてください!
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※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。