ワースト1位:東莞(広東省) 危険レベル10

中心広場

東莞のシンボル・中心広場。南北1.66キロ、東西640メートルの巨大な空間

ワーストワンに選ばれてしまったのは広東中部に位置する東莞。もともと貧しい農村だったのですが、改革開放政策以降、重工業以外の各種工場が林立する工業地帯として生まれ変わりました。日系の工場も多く進出しているので、日本人の出入りも少なくないのですが、「東莞=要注意地域」という方式は中国ではかなり有名……。東莞へ旅行に行くと、すまし顔の上海人やブッキラボウな北京人までもが親切に感じられる……とさえ言われます。スリや引ったくり、売春、詐欺、コピー製品が町中に溢れかえっているのですから、夜道は歩かない、大金を持たないなど、自己防衛が必要です。政府は多くの治安部隊をこの土地に送り込んでいるようですが、問題はなかなか解決に向かわないようです。

ワースト2位:広州(広東省) 危険レベル9.5

広州の歴史遺産・光孝寺

広州の歴史遺産・光孝寺

2位はまたまた広東省。中国では広州は「犯罪者の天国」と言われます。早くから経済都市として発展を遂げた広州には、様々な利権がからんでいて、黒社会(チャイニーズ・マフィア)も広州系が勢力を持つと言われています。黒社会の生業といえば、黄(売春)、毒(麻薬)、賭(賭博)、蛇(密航)、槍(銃の密売)、陀(ショバ代の取り立て)、殺(殺人の請け負い)、拐(誘拐)。治安がよくなるはずもありません。こんな風に紹介すると、広東人はオドロオドロシイ人たちのように思えてしまいますが、「儲かりまっか?」を挨拶とする彼らは、大阪人と同じ明るく親しみやすい性格です。そんな彼らの住む広州は、活発で勢い溢れ、欲に素直な都市なのです。

ワースト3位:深セン(広東省) 危険レベル8.5

3位も広東省・深セン。つまりワーストスリーすべてが広東省という結果になってしまいました。これは広東が北京、上海と並ぶ中国三大都市として発展を遂げながらも、地理的な理由から二都市と比べて、中央政府の力が行き届かない、一種“独立王国”のような存在であることが大きな要因だと思われます。特に深センは香港への出入口であり、香港へビザを求めて国境を越える大陸在住の外国人、仕事を求めて香港へ渡る大陸労働者、香港から大陸の安い人材を求めてやってくるブローカーなどなど、様々な人たちが深センを訪れます。毎日大量の流動人口があるのですから、治安がいいわけありません。けれど、殺人などの凶悪犯が毎日多発しているわけではなく、スリや置き引き、引ったくりなどの軽犯罪がメインのようです。


以上、中国の治安・都市別トップテン&ワーストスリーでしたが、これはあくまで一般論で、統計学的なものではありません。なので、行き先が杭州だからといって安心しきっていいわけでも、広東へ行くからビクビクしなければならないわけでもないという点をお忘れなく。しかし、この順位を中国人たちに見せたところ、誰もが口を揃えて「一理ある」と言っていたものまた事実。中国はいうまでもなく“外国”、「日本とは違う」という認識をしっかり持って、危うきには近寄らない!が賢明です。

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