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「富裕層」が狙う海外移住とその実例

巨額な資産を保有する富裕層の存在は、マスコミで多く語られていますが、その実態はあまり明らかにされていません。なぜなら海外移住最大の利点が、租税回避、税負担の軽減にあるからなのです。

千葉 千枝子

執筆者:千葉 千枝子

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金融資産1億円以上「富裕層」の見えざる存在

マネー
個人マネーの海外流出は止まらない
巨額な資産を保有する日本人富裕層の存在は、マスコミで多く語られていますが、その実態はあまり明らかにされていません。

野村総合研究所の調べによると、一般に「富裕層」と呼ばれる個人金融資産1億円以上の人口は、1%わずか。しかし、世帯数にすると87万世帯にものぼり、1500兆円といわれる日本全体の個人金融資産総額の約15%を、富裕層が占めているといわれています。

富裕層を大きく分けると、(1)先祖代々の地主や同族の企業経営者、その末裔といったオールドリッチ・タイプ、(2)弁護士や医師、公認会計士、芸能人やプロのスポーツ選手といった職業的富裕層、いわゆるプロフェッショナルリッチ・タイプ、(3)IT関連などベンチャー企業の若き成功者らに代表されるニューリッチ・タイプの3つに大別できます。
例えば、富裕層限定の会員制ネットワーキングサイトYUCASEE(ゆかし)にみられるように、彼らはクローズドなプライベートクラブを構築するなど、富裕層の横のつながりは実在するものの、その消費行動やライフスタイルは、あまりオープンにされることはありません

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