ガーデニング・園芸/植物の種類と育て方

バレンタインの花パンジー(2ページ目)

耐寒性の強いパンジーは寒い季節を彩るのに欠かせない花ですが、このパンジーが「バレンタインの花」って知っていましたか?その由来と、パンジーの育て方について解説します!

畠山 潤子

執筆者:畠山 潤子

ガーデニングガイド

パンジーの育て方

苗
あの独特なブロッチが無いタイプや、花弁がフリルのようになった品種など様々ある
【苗から育てる】
「パンジーって人の顔みたいで苦手…」という方もいらっしゃるようですが、現在はあの顔のように見える「ブロッチ(目)」が無いタイプもたくさん出回っています。

花色、花姿が豊富なパンジー、ショップで好みの花を選んで買いましょう。苗を選ぶ時のポイントは、いつもと同じです。
  • 株元がしっかりしているもの
  • ヒョロヒョロよりズングリと生育したもの
  • 蕾がたくさんあるもの
  • 病害虫がついていないもの
寒さには強いパンジーも高温多湿には弱いので、暖地では10月以降の涼しくなってから購入されると管理しやすいでしょう。「昨秋買いそびれた」という方も、まだ大丈夫! 早春に購入した苗でも、暑さがやってくる5月頃(寒冷地では6月頃)まで楽しめますよ。

購入した苗は、花壇やコンテナなどに株間を充分とって植えつけます。秋の植付けは10月~11月までに行い、寒さがくる前に充分根を張らせておきましょう! 日光を好むので、日当たりが良い場所で管理します。日照不足になると、徒長したり花つきが悪くなりますよ。

水やりは、鉢植えの場合は表土が乾いたらたっぷり与えます。 花壇の場合もあまり乾燥が続くようであれば、土の具合をみて水やりしましょう。ただし早朝や夕方の水やりは、土が凍ってしまう原因になります。午前中、少し気温が上がってきてから、水やりしましょう。

パンジーは、花期が長い植物です。春になると次から次へと花を咲かせて楽しませてくれますが、その分栄養も必要となります。肥料不足になると、葉色や花色が褪せ、花つきも悪くなります。7~10日に一度の割合で1000倍に薄めた液肥などで、追肥してあげましょう。(冬の間は肥料は控えます)

また、ショップには「パンジーの肥料」と銘打った商品もあります。こちらは、適宜記載されている分量で施肥してください。なお、花が咲き終わった花がらは、種ができないよう早めに花茎ごと摘み取りましょう。

【種から育てる】
パンジーの種
パンジーの種は小さいが、爪楊枝の先などを使って点まきにした方が後々管理しやすい
パンジーの種まきは、8月頃が適期です。ピートバンやジフィーポット、種まき用土を入れたセルトレイなどに蒔きます。用土はあらかじめ充分湿らせておき、種が重ならないように蒔いたら薄く覆土をして半日陰で管理します。

発芽適温は15~20℃、種まき後一週間程度で発芽しはじめます。芽が出たら適宜間引きするとともに、徐々に慣らしながら日に当ててあげましょう。

本葉が2~3枚になったら、3号ポットに移植して株を充実させます。ポットに移植した苗は、寒さが来る前(10月頃)には定植して、根を張らせます。品種によって開花時期は異なりますが、晩秋の11月~翌春遅くまで花を咲かせることができます。

この春は「バレンタインの花」というちょっとロマンチックな逸話もそえて、花壇の彩りや寄せ植え、ハンギングと、もっともっとパンジーを楽しみましょう!
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