空からタンスが降ってきた／引越しストレス！ Vol.3 [引越し] All About

前回に引き続き今回も引越しストレスをお送りします。今回は、関西から東京に引っ越されたご夫妻のお話です。会社勤めのご主人と、専業主婦の奥様二人だけの引越しとあって、荷造りから荷解きまで全て自分たちですることにしました。荷物はタンス3竿、食器棚、家電製品一式に段ボールが約60箱。引越しは、慣れていることもあり、カンタンに済ませられるはずだったのですが……。

慣れた荷造りで荷出しはバッチリ！

慣れた荷造りでバッチリ完了！

引越しの荷出しの日。引越し慣れしたご夫妻は前日までに荷造りをなんなくこなし、あとは当日に使う布団を布団袋にしまいこみ、午前10時に到着予定の引越しトラックを待つばかりです。

朝10時になりました。「ピー。ピー。」と大型車がバックする音が聞こえてきます。外に出ると玄関の前に引越しの4tトラックが到着したところでした。作業員はドライバーを含めて4名。荷物の量からいくと十分の人手です。マンション一階部分に住んでいるためエレベータを使う必要もなく、あっという間、2時間弱で荷物を全部積み出してしまいました。

一寸先は闇？

引越し前日体調不良はつらすぎる

荷物が引越し先の東京に着くのが翌々日の午前10時。長年住み慣れた関西を離れるとあって最後の日には行きつけの中華料理店で食事を取ることにしました。春巻き、酢豚、チンジャオロースにビール！どんどん運ばれてくる料理に舌鼓をうちながら、関西最後の夜を楽しみました。そしてその晩は関西にある実家に泊まり翌夕方に東京入り。翌々日の引越しに備える準備が着々と進んでいました。

その日の夜半過ぎのことです。昨晩食べたものがあたったのか二人とも腹痛、下痢、嘔吐に苦しみだしたのです。翌日も全く気分はすぐれず、二人とも寝込んでしまう事態、さらに悪いことに微熱まで出てきてしまいました。

いよいよ夕方となり、明日の引越しの荷入れのため誰かが東京に向かわなければなりません。「一人で行って！新幹線には乗れそうにないから……。」奥さんが突然のキャンセル。仕方なくご主人は飲まず、食わずのふらふらの状態で単身東京へ、翌日の引越しにのぞむことになりました。

空からタンスが降ってきた！

まさか！タンスが落ちてくるなんて

引越し先は2階建てのテラスハウス。1階部分に台所、リビング、2回部分に和室、ベッドルームの計4部屋に裏庭がついています。朝10時ちょう度トラックが到着して荷入れが始まりました。しかしご主人の体調はすぐれず、すぐ横たわらずにはいられません。「この荷物はこの辺でよろしいですか？」立つこともままならないご主人は全ての問いかけに「どうぞ、そこら辺においておいて下さい。あとでやりますから」と返事するのみ。ダンボールに部屋番号は書かれているものの、すぐに必要なものも必要でないものもごっちゃまぜになって積み木のように各部屋に積まれて行きます。

「あのー。2階にタンスが上げられないんですけど……。裏庭からロープで上げましょうか？」「どうぞ、そうして下さい」見に行くのもままならないご主人はすべてまかせっきりでリビングに横たわっています。すると窓の外で茶色い物体が上から落ちて来るのが見えました。と同時に「ドーン」という音が鳴り響きます。あわてて裏庭に出てみると、ロープが切れまっさかさまに落ちたタンスが無残にも芝生の上に横たわっていました。

あとでびっくり！ロープは縄跳びくらいの細いヒモ

「もうしんどかったので、とくかく早く作業を終えて欲しいと願うばかりでした。やはり作業はきちんと見ないといけませんね。今でもタンスを見る度に、これが落ちたのかと腹立たしくなってしまいます。しかもその時使っていたロープは縄跳びの縄くらい細いものだったんですから……。」と今でも悔しそうに語ってくれました。

作業を確認すればよかった…

さていかがでしたか？皆さんはこんな目にあわないよう引越し当日には万全の体調でのぞんで下さいね。それと引越し当日に特に大事なことは、作業状況をしっかり確認することだと思います。その場で直接言いにければ、後日引越し業者にクレームを申し出ることだって出来るのですから。

このご夫妻は一週間後、タンスのキズに気づいたらしいのですが、もう時間が経ってるから……とあきらめたそうです。でも荷物の破損は引越し終了時から3ヶ月以内であれば、まだ大丈夫なのです。みなさんもすぐにあきらめずにきちんと交渉してくださいね！