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ベニトビヘビの基本情報と飼育方法……飼育はやや難しい!?

今回は、ベニトビヘビの基本情報と飼育方法をご紹介いたします。ベニトビヘビは、東南アジアに分布するトビヘビの一種。本種は、名前の通り、地色である褐色地に赤と黒および白色のバンド模様が特徴です。飼育はやや難しい仲間であるといわれています。

執筆者:星野 一三雄

ベニトビヘビの基本情報

ベニトビヘビの基本情報と飼育方法

ベニトビヘビの基本情報と飼育方法

ベニトビヘビ
学 名Chrysopelea pelias 別 名:-英 名:Banded Flying Snake, Twin-barred Tree Snake分 布:東南アジア(マレーシア、インドネシア、シンガポール、ミャンマー、ブルネイ、タイ)全 長:75cm程度

東南アジアに分布するトビヘビの一種です。

空を飛ぶことであまりにも有名なトビヘビの仲間はトビヘビ属Chrysopelea に属していて、分類は混沌としているのですが以下の5種程度と考えられているようです。

  • Chrysopelea ornata ゴールデントビヘビ・・・インド、スリランカからフィリピンに分布。3亜種に分けられている
  • C. paradisi パラダイストビヘビ・・・タイからフィリピン。3亜種に分けられている
  • C. pelias ベニトビヘビ・・・タイからミャンマー。亜種はない
  • C. rhodopleuron モルカントビヘビ・・・インドネシアのアンボイナ島、スラウェシ島。2亜種に分けられている
  • C. taprobanicaIndian Flying Snake(セイロントビヘビ?)・・・スリランカに分布。亜種はない
どの種も1m未満で小型のヘビで、熱帯雨林で樹上生活をしています。昼行性で、トカゲやヤモリ、小型の鳥、コウモリなどを食べているようです。繁殖生態は卵生で、どの種のデータかは不明ですが6-11個の卵を産み、孵化した幼体は15-20cmほどだそうです。

後牙類の弱毒ヘビでもあります。

有名な滑空はゴールデントビヘビでは確認されていないようです。樹上の枝先から、危険を感じたりすると体をS字状にくねらせてから、バネのように体を伸ばしてその勢いで飛び出し、直後に肋骨を広げて体を平たくして空気抵抗を得て、滑空をし他の木の枝に飛び移ります。この時に長い距離で100mほども滑空できると言われています。また滑空中は体をくねらせて方向転換もできるそうです。

本種は、名前の通り、地色である褐色地に赤と黒および白色のバンド模様が特徴です。

トビヘビの中では目にする機会が少ないヘビで、シンガポールでは絶滅危惧種にもなっています。他の地域でも数は少ないと言われています。

美しく小型で、しかも樹上性ということですし、何より有名なトビヘビですから飼育に対して積極的になってしまいますが、後牙類であり、比較的気も荒く、基本的な食性が爬虫類食性であるということから飼育はやや難しい仲間であるといわれています。それでも非常に美しいパラダイストビヘビは、それほど高価でもなく、ときどき流通しますのでチャレンジをしてみたいヘビではあります。

ただし本種は、ほとんど流通することはなく、トビヘビとしては高価です。

こういう種類のページを作ると、一般の方やマスコミ関係の方から「飛んでいる画像を持っていないか」旨の申し出があるのですが、そんなん私の方が欲しいくらいですよ...ネット上探したって、あんまりないですから。てか、そんなん上手に撮影できるわけがないです。そもそも生息地に行く機会が...私にトビヘビの飛んでいる画像を撮影させてくれる機会を与えてくれるマスコミ関係の方、募集中です!!

※注意!・・・危険なヘビではありませんが、後牙類であり毒があります。長い時間咬ませたりすると毒が入ります。取扱には十分に注意をしましょう。

赤っ恥をかかない程度の知識
  • 美しいトビヘビ
  • トビヘビの中では数が少なくフィールドでもなかなか見られないらしい
  • 比較的高価
  • 後牙類の弱毒ヘビ
  • たぶん飛ぶと思われる

 

ベニトビヘビの飼育方法

飼育容器
高さと通気性を重視した容器を使う。幅はヘビの全長の3分の1程度は必要

温度
ホットスポット下で33℃、その他の場所は26-28℃にする

照明
特に必要なし

床材
保湿性のある素材を使う方がよいと思われる

容器内レイアウト
流木や木の枝などを配する。シェルターと全身を浸すことができる水容器を設置


基本はトカゲやヤモリ、カエルなど。マウスやウズラに餌付けることは可能

基本的な世話
樹上性ヘビの飼育方法
  • 一日に数回霧吹きをして湿度を上げる
  • ダニが寄生している場合が多いので駆除する
  • 体内に寄生虫を持っていることが多いので、可能な限り駆虫する
  • 神経質な個体が多いのでハンドリングは避ける
  • など
※解説は海外サイトを参考にしました。

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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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