ミナミイボイモリの基本情報
学 名:Tylototriton shanjing別 名:-英 名:Mandarin Newt, Emperor Newt, Halloween Newt分 布:中国(雲南省)全 長:12-18cm |
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古くからペットとしてなじみのある美しいイボイモリです。 地色は黒褐色ですが頭部、四肢、尾部、背中線および肋骨からの突起部分がみごとにオレンジ色に染めわけられていて非常に美しい体色をしています。 標高1000-2500mの池や水田、小さな川の近くの草原などに生息していて、昼間は石や倒木などの下に身を潜めて夜間に行動をしています。繁殖期以外は水に入らず、ほとんど完全な陸生です。 ミミズなどの地中性の小動物や昆虫類を食べています。 繁殖期である5-8月になると水場に集まってきて、他のイモリ類と同様に精子の入ったカプセルをメスは体内に取り込み、体内で受精をさせます。メスは50-160個の卵を一つずつ、水中の水草に産みつけますが、水場に近い湿った陸地に産みつけることもあるようです。 卵は気温によって差はありますが13-30日程度で孵化します。孵化した幼生は13-15mmで3-4ヶ月で40-45mmになると変態して陸上生活に移行します。 その美しい体色から、かつては普通に流通していて、安価に販売されていましたが、中国で保護の対象になってから完全に流通が止まりました。ようやくここ数年、以前ほどではありませんが流通量も増えてきて目にするようになってきました。 有尾類としては、それほど温度に気を遣うことも少なく、さらにイボイモリとしては活発で、その美しい体色を楽しむこともできるため、特に欧米では非常に人気がある種類です。 またいつかパッタリと輸入もされなくなるかもしれませんし、なにより、ちょっとした環境の変化で激減してしまう可能性が否定できない有尾類ですから、国内で流通しているうちにCB化できて、この美しいイモリの飼育をまた気軽にできるようになるといいですね。 |
赤っ恥をかかない程度の知識
- オレンジ色が非常に美しいイボイモリ
- かつては流通量も多かった
- 最近になってようやく、再び流通するようになってきた
- ほとんど陸生
- 飼育はそれほど難しくない
- 日本のイボイモリとは属が異なる(ミナミイボイモリ属)
ミナミイボイモリの飼育方法
飼育の基本情報〈飼育容器〉
通常は30から45cm程度のガラス水槽やプラケースでいいが、必ずしっかりとフタができるものを使う。繁殖期には一回り大きい容器を使う。
〈温度〉
夏場は25℃を上回らないようにする。冷却の工夫ができるようにする。冬場は12℃を下回らないようにする。
〈照明〉
特に必要なし
〈床材〉
焼き赤玉土・水苔・ヤシガラ土など湿度を維持できる素材。湿度を維持できるのならば大磯砂も可。
〈容器内レイアウト〉
水容器とシェルターを設置する。繁殖を狙うならば陸地と水深25cm程度の広い水場を作る。
〈餌〉
コオロギ・ミールワーム・ハニーワームなどの昆虫。配合飼料を食うのならばそれでも良い。ミミズも良いが釣り餌用は避けた方が良い。
〈基本的な世話〉
- いわゆる有尾類の飼育方法
- 皮膚病に注意
- 狭い容器での複数飼育は避ける
※生態等の情報は「爬虫・両生類ビジュアルガイド イモリ・サンショウウオの仲間(誠文堂新光社)」および海外サイトを参考にしました。
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