爬虫類の飼い方! 導入直後のケア

爬虫類の飼い方・ケア方法

爬虫類の飼い方・ケア方法

全国の両爬ファンのみなさん、コンニチハ!

今回は「導入直後のケア」いわゆる「立ち上げ」をテーマに解説していきましょう!
   

導入直後のケアの大切さ

何の話かというと、簡単に言えば「飼育個体を買ってきた!でも、最初は慣れるまでそっとしてあげましょう」って話です。

そもそも基本的に両生類とか爬虫類というのはWC、CB問わず神経質な生き物です。野生では常に自分よりも大きい肉食生物から襲われる恐怖から逃れるためにヒッソリと生きているわけですから。
いくら、私たち飼育者が彼らの保護者であると言っても、それはなかなか彼らには伝わりませんので、自分よりも大きな生き物である我々は、彼らから見れば敵であると思われても仕方ありません。

ですから、採集、購入あるいは譲渡された両爬の個体は、これまでとガラリと変わった環境に突然置かれるのですから、強烈なストレスはあっても、そう簡単にその環境を受け入れることなどできるわけもないのです。

ですから、新しく導入した個体には、まずその環境に落ち着いてもらうための時間を与えなくてはいけないわけです。そのためのたった一つの方法は「何もせずにそっとしておくこと」であるわけです。

でも、どうしても最初はこんな簡単なコトができないんですよね。
 

もちろん気になるし

誰も、殺すために生き物を飼おうとする人なんていないわけですから、新しく導入した生体が元気でいるのか?エサをちゃんと食べるのか?とか、とにかく最初は気になるのは当然です。あるいは、ようやく憧れだったあの生体を我が家に迎えることができたのですから、1秒でも長く眺め続けていたいし、できれば早くハンドリングをして遊びたいという気持ちにもなるでしょう。

私のところに、非常によく来る質問で
「飼っている○○が、エサを食べません。どうすればいいですか?」
というのがあります。特にその辺で捕まえた、いわゆる野良○○であることが多いのですけど、よくよく事情を聞いてみると、まだ捕まえてから数日、極端なときは「さっき捕まえたけど、エサを食べない」というのもあります。
当然、さっきまで野生で生きていた生き物が、突然大きな生き物である私たちに拉致されて、狭いところに入れられたのですから逃げることばかりを考えているわけで、エサなんて食うわけはありません。
しかし、これってムリのないことです。

例えば、幼い頃の私は、よく寝る前に心の中で「神様にお祈り」をしていました。「今夜もコワイ夢を見ませんように」とか。ま、自己暗示ですよね。でも、この「お祈り」、何か生き物を捕まえてきたときには、必ずしていました。
曰く「今日、捕まえてきた○○が明日も生きていますように」と。
子供心に、導入された生き物の生死は自分が握っているんだ、ということはわかっていたわけです。
しかし、そこは子供ですから、彼らの命を永らえさせるのに「祈る」ことしかできなかったのです。

そんな子供の頃の私みたいに、飼育初級者はあくまでも「飼育者=生き物の保護者」という上目線で考えがちです。
しかし、その目線を彼らの立場に合わせることができるとき、はじめて「彼らは不安でおびえている。まず落ち着かせなくては」と考えられるようになるのでしょう。

つまり、導入したての生体に「とりあえず何もしないで、落ち着かせる」ことができるようになる、というのは、私たちが「子供のままのただの生き物好き」から「生き物目線で考えることができる飼育者」に大きく成長した証しといえるのではないでしょうか。ちょっと大げさですかね...?

とにかく次からもう少し具体的に「導入直後のケア」に関して触れていきましょう。
 

導入直後のケア

本来は、検疫、駆虫、ダニのチェックなども必須事項かもしれませんが、その辺は以下の記事を見てもらうとして、それ以外のことを考えていきましょう。
寄生虫との闘い・駆虫
読むだけでかゆくなる話・ダニ
 

まずは準備

あくまでも初級者向けのアドバイスですから、とりあえず飼育の準備をしていることはないと思われます。したがって、生体導入前に当然飼育設備の万全の準備はした方が良いに決まっています。ただ、ちょっと乱暴な言い方になりますが、両爬は観賞魚と比較すると、とりあえず飼育器具さえあれば、そのセッティングは簡単な場合が多いので、それほど神経質になる必要はないかもしれません。
 

とりあえず放置

もちろん、種類によりますが、とにかく購入した生体は、飼育施設の中に入れたのならば、そこから先は「放置」です。

放置する環境のポイントは以下のようなところでしょう。
  • 温かい
  • 暗い
  • 適切な湿度・飲み水・水環境
  • シェルター
  • 静か
  • 単独
 

温かい

もちろん低温を好む有尾類やある種のヘビなどの場合は、高温にすることは避けるべきですが、一般的な種類は代謝をある程度あげさせるためにやや温度を高めに維持したいところです。またCBの場合は、ショップなどでストック中にエサを食っていて、購入時に消化器中に未消化のエサなどが入っていることも考えられますので、それを消化不良にさせないようにするためでもあります。

ただし、これは高温にするというわけではなく「寒くないようにする」という感覚に近いでしょう。
したがって、シート状のヒーターをしっかりと敷いておく、という対応をすれば十分です。
 

暗い

私たち人間は、あまり暗いところでは不安になってしまって落ち着きませんが、両爬たちはたいてい暗い場所は落ち着くようです。それに暗いところで寝かせてしまえば、不安も忘れたり、環境が変わったことすら忘れたりするかもしれませんから。
そのために照明はつけず、飼育容器全体を布で覆ったりするといいでしょう。
どうしても、新入りをまじまじと見つめて悦に入りたいのは人情ですし、心配になって布をめくって中の様子をうかがいたくなりますが、とにかくそれはぐっとガマンです。

布などで覆うときに、一つだけ注意したいのは、その取り去り方です。
動きが激しいトカゲの仲間やいわゆる「走る」タイプのヘビ、あるいは跳ねるタイプのカエルの場合は、急に明るくするとパニックになって飼育ケース内の内壁に衝突しケガをしたりします。できれば暗い場所で、そっと静かに布を取り去りましょう。
 

適切な湿度・飲み水・水環境

水つながりで一緒くたにしましたが、これはいろいろな意味を含むお話です。

まず湿度です。
その生き物が好む湿度を保たせるというのは当然ですが、例えば自分で採集してきたヘビなどの多くは、いわゆる私たちが言うところの「イヤイヤ脱皮」を行います。
どういう理由かはわかりませんが、つまり採集してきたヘビが飼育開始直後に脱皮を行うことが多いのです。で、これがまたかなり高い確率で脱皮不全になる場合が多いのです。この脱皮を少しでも正常に行わせるためには適切な湿度が必要です。

湿度を保たせるために霧吹きは使わない方が良いでしょう。それ自体がストレスになるかもしれません。したがって、ミズゴケを敷き詰めたタッパーでウェットシェルターを設置するか、飼育容器の床面にミズゴケを敷き詰めたりするといいでしょう。

飲み水は、そのまんまの意味です。ショップに入荷直後などならば、輸送中に水など飲んでいないかもしれませんので脱水症状になっていることがあります。大きめの水容器にキレイな水を満たしておきましょう。

水環境とは、水生カメ等、飼育に生活の場として水が必要な両爬たちの飼育水のことです。もちろん、キレイで十分な量を確保しましょう。
ただし、遊泳力が強くないカメや小さなカメは泳ぐだけで体力を消耗しますので、例えば水深をやや浅くするとか、フィルターからの水流を弱める等の工夫をするべきでしょう。
 

シェルター

当然、シェルターを設置しておけばその中に入って体を休めますから、放置中はシェルターは必須です。先に述べた、急に明るくなってパニックになることもシェルターの中に入っていれば避けることができます。
 

静か

やはり落ち着きには静けさが必要です。無用な振動が多かったり、人の出入りが激しい場所に設置しては、彼らも落ち着きません。
ま、コレは別に導入直後に限ったことではないんですが。
 

単独

基本的に、ヘビの場合は単独で飼育という場合が多いとは思いますが、カメをはじめ、複数で飼育をする場合も少なくありません。それでも導入直後は、やはり飼育環境になれるまでは新規導入個体は単独で落ち着かせるべきでしょう。基本的に野生での両爬は集団で生活をしている生き物ではありませんから。

ヤモリやトカゲでは、縄張り意識が強い種類も多く、新しく導入された個体はプレッシャーを与えられ続けて、衰弱してしまうことも考えられますから。

ただしカメの場合では、エサを食べなかった個体が、他の個体がエサを食べるのにつられて食べるようになったという例も多く聞きます。そんな我々には理解できない部分での彼らのコミュニケーション能力を利用して、スムースに飼育を開始することができる場合もあります。あくまでも、個体間の干渉をよく観察しながら、他の個体との合流のタイミングを上手にはかりたいものです。
 

放置期間

さて、それではそうやって、新規導入個体が新しい環境に慣れるまで、どのくらいの期間、放置しておけばいいでしょうか。

もちろん、種類やその個体の健康状態等によって変わるのは当然ですが、やはり目安は自分からエサを食べるようになるまででしょう。またヘビや活発なトカゲの場合は脱出をはからなくなるまでも目安になります。

もちろん、CBでそれまでも人間のもとで長い間健康に飼われ続けていたのならば、1-2日で十分でしょう。
自分で採集してきた個体ならば、私の経験上、代謝の高いトカゲやカメ類で3日くらい、代謝の低いヘビやヤモリならば1週間がメドでしょうか。ただし、両生類はあまりメンテナンスをしない不衛生な状態に長い間は置いておけませんので、3日くらいを目安に通常の飼育に移行しています。

ただし以前に飼育していた、自分で採集したニホンイシガメのフルアダルトは、さすがに頑固で2ヶ月程度は一向に慣れず苦労をしましたが。

とにかく、静かになったなと思ったらそっと様子をうかがい、エサをそっと入れて数時間放置してみる、それでエサがなくなっていれば、放置終了という感じだと思います。
 

イチかバチかの緊急立ち上げ

これをお読みになって下さってくれている方の多くは、飼育初級者の方だと思いますので、こういう例はほとんどないと思いますが、特にWCのヘビに、ときどき見られるパターンである「緊急の立ち上げ」に関して、ちょっと触れておきましょう。

自分で採集してきた場合などは、特に問題ないのですが、長い間、劣悪な状況でストックされ、まったくエサを食べずに痩せてしまっているヘビを新規導入する場合は、「緊急の立ち上げ」を選択肢に挙げることになります。
もちろん、エサを変えたり、飼育環境を工夫したりして自分で食うのを待つのが良いのですが、さっさと強制給餌をしてしまう方が良い場合もあります。ただし、衰弱しているところに、非常にストレスになる強制給餌を行うのですから、それがトドメになってしまう可能性も大きく、その覚悟はまさにイチかバチかです。

とにかく、その方法をとらざるを得ない場合は、以下のことに十分に注意しましょう。
・なるべく小さいエサを与える
・少しでも水が飲めるように、なるべく大きな水容器を設置する
・給餌後は、しっかり温める
・水ゴケタッパーを設置する
・糞を確認したら、試しにいろいろなエサを置き餌で試す
・一日経っても食べていなければ、再び強制給餌を行う

これを、とにかく根気よく続ければ、もしかすると体力が回復して、通常の飼育をすることができるかもしれません。とにかく安易に選択するべきではないし覚悟と根気が必要な方法ではありますが、うまく行けば、死に向かっている命を救うことができるかもしれません。

というわけで、せっかく縁あって自分の家に生き物を迎えるわけですから、ずっと楽しい時間を過ごすために、最初だけ、ぐっとガマンをしましょうという話でした。
「最初」を間違えなければ、きっと上手に彼らとの時間を楽しめることでしょう。
やはり何事も「最初が肝心」なのですね。

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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。