ヨロイトカゲの魅力

さて、このヨロイトカゲたちの魅力とは何でしょう?
なんだ、またお前のヲタ話か、と言われてしまいそうで申し訳ないのですが、やはりヨロイトカゲの魅力を語るに時には、怪獣の話を抜きにはできませんよね。

あんまり不確かなことを書くわけにはいきませんので、詳しいことは割愛しますが、おそらくヨロイトカゲ、特にアルマジロトカゲやオオヨロイをモデルに造形されたウルトラ怪獣とか東宝怪獣って多いと思うんですよ。
それくらい、カッコ良くてエキゾチックなんですよね。
ヨロイトカゲは強い照明を使って飼育しているから、写真にすると光の加減が難しい
ヒナタヨロイトカゲ

やっぱり、怪獣は男のロマン!ええ、ロマンですよ。これだけは譲りません。
ということは、やはりトゲトゲ、ギザギザのトカゲは、このロマンにピッタリの造形です。

じゃ、それに該当するトカゲは、というとヨロイトカゲの他にも似たような種類はいるわけです。例えばアメリカのツノトカゲの仲間たちとかオーストラリアのエゲルニアの仲間モロクトカゲなんていうのは、生態まで含めてヨロイトカゲのライバルと言えます。

ただしツノトカゲの仲間は、アリ専食というその特殊な食性のイメージもあって、イマイチ飼育の方法も確立もされていなくて、ヨロイトカゲの魅力には及ばないでしょう。
またエゲルニアの仲間は怪獣というには、ちょっとカワイすぎます。と言うか高い...
モロクはそもそも流通しないし。

と、考えればやはり男のロマンを満足させてくれるのはヨロイトカゲの独壇場ということになります。

魅力その1:カッコイイ!
とにかく、まずはこれでしょう。先述したように全身を覆う硬くてトゲトゲしい鱗は強そうなイメージですし、オオヨロイとかアルマジロのように特に全身のトゲが発達している種類は、トカゲ好きな人ならば誰でもカッコイイと思うのではないでしょうか。
ま、こんな写真見せられても、って感じですか
ヒナタヨロイトカゲの尾


魅力その2:カワイイ!
一方、そんなゴツゴツした体躯に対して、顔はといえばスキンク系のおっとりとした表情ですし、手足のプクプク感もミスマッチっぽくて、いかにも爬虫類の魅力があふれる生き物といえるでしょう。

魅力その3:大きさが手頃
私のように、小さい生き物をたくさん飼育したい、というファンにはヨロイトカゲの大きさは助かります。ヨロイトカゲの仲間の小ささにガッカリするような方も多いようですが、そういう方はお金を貯めてオオヨロイトカゲを飼いましょう。

魅力その4:ハンドリングでき...ないこともない
その形や存在感を楽しむトカゲであり、ハンドリングを楽しむタイプではありませんが、日本のトカゲのように常にチョロチョロと動き回って、手から放したら一目散に逃げていく、という感じではありません。ハンドリング中に突発的に動いて床に落としてしまうことだけは注意しましょう。

魅力その5:安価である
私などは、最初の頃は、遠くアフリカからきた、こんなにカッコイイトカゲなんだから、きっとものすごく高価なトカゲなんだろうと思いこんでいたんですね。確かに野生動物の輸出にキビシイ南アフリカに生息するオオヨロイトカゲとアルマジロトカゲ、あるいはほとんど流通しないような種類は高価ですが、ヒナタヨロイトカゲなどの小型で流通量が多い種類は5000~10000円あたりを見ておけば十分です。このトカゲの魅力をこの価格で堪能できるのですから安いと考えていいでしょう。

魅力その6:飼育しやすい
これは意見が分かれるところだと思います。が、少なくとも私の飼育スタイルには合っているトカゲであると思います。
要するに乾燥系で湿度の調節に特別な気を遣う必要がない、ということは、飼育はしやすいと言うのに十分な理由になりえるでしょう。ただし、仮に温帯である南アフリカであったとしても、彼らの生息地の環境を再現するのは並大抵のことではありません。

また種類によっては、見た目から期待されるほどのアグレッシブさを持っていないようで、あまり積極的にガツガツと餌を食べないような陰気さがあったりします。何にしても、それでも容易には死んだりはしない、生来の丈夫さを持っていることは間違いないでしょう。

あと、私限定の魅力として「似たタイプのトカゲが日本にいない」というのもあるでしょう。国内に分布するトカゲはニホントカゲのようなスベスベ系、ニホンカナヘビのようなカサカサスレンダー系、ニホンヤモリのような壁チョロ系およびキノボリトカゲのような樹上系アガマです。ですから乾燥系でトゲトゲしたヨロイトカゲのようなトカゲには憧れてしまうのです。

ただし、ヨロイトカゲにもおすすめするのに躊躇してしまうマイナスポイントもあります。
それは、何よりも「ほとんどがWC(野生採集個体)である」ことです。

たぶん現地では人間の生活している集落などで普通に見られたり、ポイントの岩場などで集団生活のようにしているのでしょう。比較的まとまった数のWC個体が流通します。
もちろん自然からの搾取という問題点もありますが、入荷直後では乾燥系であることから脱皮不全などになっている個体が多く見られます。またそれによって指が壊死していたりしてなくなっている個体(いわゆる「指飛び」)が多く見られる場合もあります。つまりWC特有の「状態が悪い」個体が多いというのもWC中心が故の問題点と言えるでしょう。
ぜひとも日本国内で必要な数はCBを中心にできることを目指したいものです。

またヨロイトカゲ科は全種がCITESの付属書2類に掲載されていることも意識しておきたいところです。