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フロリダアカハラガメの基本情報と飼育方法

今回は、フロリダアカハラガメの基本情報と飼育方法をご紹介いたします。フロリダアカハラガメは、ミシシッピアカミミガメと並んで、比較的多く流通するアメリカのカメです。特定外来生物法で「要注意外来生物」として指定されています。

執筆者:星野 一三雄

フロリダアカハラガメの基本情報

フロリダアカハラガメの基本情報と飼育方法

写真提供:さくちゃんの生きものだより

フロリダアカハラガメ
学 名Pseudemys nelsoni別 名:フロリダレッドベリー英 名:Florida Red-bellied Turtle分 布:アメリカ合衆国南東部(ジョージア州南部からフロリダ州)甲 長:最大34cm

ミシシッピアカミミガメと並んで、比較的多く流通するアメリカのカメです。
 

幼体時はいわゆる「みどりがめ」に似たカメで緑色っぽい地色に複雑な模様が入ります。特に肋甲板に太い明色のラインが入るのが特徴で「Y」字型に見える場合が多いようです。腹甲は名前の由来になっているように赤みが強く、オレンジ色をしています。また腹甲には明瞭な暗色の模様が入らないことも「みどりがめ」との違いと言えます。頭部は暗緑色から黒色で、数本の黄色いラインが走っていて美しいコントラストをなしています。
 

成体になると背甲の明色部が少なくなって、全体的に黒っぽい印象になります。ただし、腹甲はほぼオレンジ色のままで成長するようです。また頭部や四肢の明色のラインは明瞭に残り、一目で「みどりがめ」とは異なるカメであると気づきます。
 

成長すると背甲はドーム状に盛り上がり非常に大きなカメに見えます。


色彩や斑紋のパターンに個体差が多く、さまざまな色彩変異個体が流通しています。特に黄色い部分が多く斑紋も単純化したような「パステル」は高価ですが大変人気があります。
 

さまざまな水環境で見られますが、特に水草が繁茂しているような場所を好みます。
 

基本的に雑食ですが、特に成長した個体は植物食が強く、野外での調査ではほとんど水草を食べていることがわかっています。また非常に、日光浴を好み、昼間のほとんどの時間を日光浴に費やしていると言われています。
 

温暖な地域では、ほとんど年間を通じてオスの繁殖行動が観察されていて、メスも6-31個の卵を3-6クラッチに分けて産卵します。アメリカアリゲーターが生息する場所では、アリゲーターの産卵巣を利用して産卵が行われると言われていて、そのためワニに襲われても大丈夫なように背甲が暑くなっているという説もあるようです。卵は37-47×19-26mmの大きさで、60-75日で孵化に至ります。孵化した幼体の背甲は28-32mmです。
 

「みどりがめ」であるミシシッピアカミミガメと並んで多く養殖され、安価で流通するカメですが、とにかく大きくなるために安易な飼育は勧められないカメでしょう。
 

日本では、アカミミガメほど大量に流通はしなかったようですが、やはり各地の公園や神社の池などでは日本の在来種やアカミミガメに混じって見ることができます。上の写真も日本のある神社の池で撮影された個体です。
 

大きくなっても頭部や四肢の斑紋が明瞭でコントラストが強く、また特徴である腹甲もオレンジ色のままでいやすいため美しいカメではあるのですが。
 

最近は、少なくとも爬虫類を専門に扱うショップでは安価なノーマル個体はなかなか見ることができず、非常に高価で美しい色彩変異個体ばかりになっています。ただ、これだけ高価ならば捨てるような飼育者もいないでしょうから、非常に喜ばしいことです。
 

ミシシッピアカミミガメと同様に特定外来生物法で「要注意外来生物」として指定されています。

 

赤っ恥をかかない程度の知識

  • ちょっと意外な感じもするが亜種はない
  • ノーマルはミシシッピアカミミガメと並んで安価
  • 頭部や四肢は黒っぽい地色に太くて明瞭なストライプが目立つ
  • さまざまな色彩変異品種が流通している
  • 大きくなること以外は飼育は楽
  • ワニの産卵巣を利用して産卵するらしい
  • 成体は植物食性が強い
 

フロリダアカハラガメの飼育方法

飼育容器
ミドリガメの飼い方を参照

基本的な世話

いわゆる水生ガメの飼育法であるが、特に
  • 非常に大きくなるので、最終的に大型の飼育容器が必要
  • 幼体時は低温に注意する
  • など
※「生態」「飼育の基本情報」は「爬虫・両生類ビジュアルガイド 水棲ガメ1(誠文堂新光社)」および海外サイトを参考にしました。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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