フレックルモニターの基本情報
画像提供:桔梗屋
学 名:Varanus tristis orientalis別 名:シモフリシリトゲオオトカゲ、トリスティスモニター英 名:Freckled Monitar、Freckled goanna分 布:オーストラリア北東部全長:60cm前後
オーストラリアの小型のオオトカゲです。
オーストラリアと、その周辺にはヒメオオトカゲ(ドワーフモニター)と呼ばれる小型から中型のオオトカゲが数多く分布しており、本種はその中でも比較的大きい種類のトリスティスモニター(シリトゲオオトカゲ)Varanus tristis の1亜種です。トリスティスモニターには本種の他に、基亜種であるブラックヘッドモニターV. t. tristis があり、こちらはオーストラリアの西部から中部に広く分布し、本亜種よりも少し大きくなります。
幼体時には背面に青白い眼状または網目状斑紋が散在し、これが成体になっても頭部の後方に残ることが特徴とされています。特に背面から頭部にかけて赤色に発色するようなタイプが美しいとされています。
主に草原にある開けた乾燥林で生活していますが、熱帯雨林周辺でも見られます。大木や立ち枯れした木の樹幹にある穴を巣にしているため、樹上性が強いと思われますが、餌を探す時はほとんど地表を歩き回ったり岩場で活動しています。
食性は肉食性で、昆虫類や他の小型のトカゲを食べています。
繁殖生態に関しての記録は、亜種は不明ですが、9-10月に繁殖行動を行い翌2-3月には孵化したばかりと思われる幼体が観察されますので10-12月に産卵するものと思われます。産卵数は多く、6-11個(最大17個)を産み、27-29℃で95-137日をかけて孵化に至ります。孵化した幼体の頭胴長は7cmで、翌年には20cm以上に達します。一般に頭胴長が20cmを越えれば性成熟すると考えられています。
私もオーストラリアへ行った時に、一瞬だけ樹幹の巣穴に逃げ込んでいく本亜種と思われるモニターと遭遇したのですが、本当に神経質で素早いモニターでした。
もちろんオーストラリア産ですので、流通するのはヨーロッパで繁殖された個体が中心ですから、比較的高価な種と言えます。ただし、産卵数が多いからか、他のドワーフモニターと比較すると、やや低価格である印象を受けます。
大きすぎず、小さすぎず、また背面の模様がハッキリしている個体などはなかなか見応えがありますので、飼育欲をそそられる種です。ただし、神経質な種なのでその辺が飼育でどう変わるかです。
最近、ちょっとこんな感じのトカゲが好きな私です。いや、金ねーけど。
CITES(ワシントン条約)の付属書II類掲載種
赤っ恥をかかない程度の知識
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フレックルモニターの飼育方法
飼育容器60cm以上の爬虫類専用ケースなど
温度
基本は26℃程度。ホットスポット下は50℃前後で設置。容器下にフィルムヒーターを敷く。ケージ内に温度勾配を作ること
照明
爬虫類用の紫外線灯やバスキングランプが必須。できれば直射日光で日光浴をさせる
床材
目の細かい砂やバークチップなど、湿度を保たない素材
容器内レイアウト
木製の鳥用巣箱を設置すると良い。木の枝を配する。水容器は全身が入る大きさのものを設置
餌
コオロギを中心にウズラ、マウスなどを少量。栄養添加剤は必須
基本的な世話
オオトカゲ類の飼育に準ずる
- 定期的に霧吹きをする
- 巣箱の中にタッパーに入れたミズゴケなどを入れると中が適度に保湿されていい
- 飼育容器内は多湿にしない
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