ストーリーモニターの基本情報
撮影協力:Endless Zone
学 名:Varanus storrii 別 名:イワヒメオオトカゲ英 名:Storr's Monitor
分 布:オーストラリア中央部から北西部(クイーンズランド州、ノーザンテリトリー、西オーストラリア州)全長:最大35cm前後 頭胴長13cm前後
オーストラリアの小型のオオトカゲです。
分布の仕方に特徴があり、今後さらに細分化される可能性を持っていますが、現在は東側つまりクイーンズランド州の個体群が基亜種Varanus storrii storrii 、西側つまり西オーストラリア州キンバレー地方の個体群がV. s. ocreatus という亜種とされています。しかし、この2つの個体群の間にはアケボノヒメオオトカゲV. primordius という別種の分布域によって大きく分断され、さらにクイーンズランド州にもV. s. ocreatus と思われる個体群が見られるなど、かなり不自然な分布をしています。一般に基亜種に比べてprimordius 亜種は、赤みがかっていて背中の斑紋が細かいという特徴があるようですが、最大の特徴は尾がやや長いことであるようです。国内には、主に基亜種のEUやUSAのCBが流通しているようです。
主にやや乾燥した岩場に生息して、岩の割れ目などを巣として利用しています。昆虫類や小型のヤモリをエサとしていて、晩春に4-6個の卵を産みます。卵は4ヶ月ほどで孵化に至るようです。
ドワーフモニターは「ただのトカゲみたい」などといわれることが多く、線が細い印象の種が多いのですが、本種は小型でありながらも体型が太短い印象があって、モニターらしい体型をしています。そのため人気が高いのですが、何よりもオーストラリアの生き物ですから流通量も少なく、非常に高価です。
それでも私の周囲で繁殖させている方もいたりして、少しでもこれから目にする機会が増えるといいなぁ、と思っています。何にしても魅力的なモニターです。
CITES(ワシントン条約)の付属書II類掲載種
赤っ恥をかかない程度の知識
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ストーリーモニターの飼育方法
飼育容器60cm以上の爬虫類専用ケースなど
温度
基本は26℃程度。ホットスポット下は50℃前後で設置。容器下にフィルムヒーターを敷く。ケージ内に温度勾配を作ること
照明
爬虫類用の紫外線灯やバスキングランプが必須。できれば直射日光で日光浴をさせる
床材
目の細かい砂やバークチップなど、湿度を保たない素材
容器内レイアウト
岩などを崩れないように配する。水容器は全身が入る大きさのものを設置
餌
コオロギを中心にピンクマウスを少量。栄養添加剤は必須
基本的な世話
オオトカゲ類の飼育に準ずる
- 定期的に霧吹きをする
- 巣箱の中にタッパーに入れたミズゴケなどを入れると中が適度に保湿されていい
- 飼育容器内は多湿にしない
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