前回はノルウェーの自然とそこで味わえるグルメを紹介しました。今回は都市編。ノルウェーの2大都市オスロ&ベルゲンへ。街歩きを通して出会った美味しいグルメや人々を通して、ノルウェーの魅力をお伝えしましょう。
【Index】
街中でも自然を味わう首都オスロの人々
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オスロ市内北西部にあるフログネル公園でゆっくり寛ぐ人々。取材時はちょうど新緑が芽吹き始めるころ。今頃は緑でいっぱいのはず |
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爽やかなオスロの街並み。せわしない光景は見当たらない |
日本とほぼ同じ大きさでありながら、人口は約467万人というノルウェー。実に国土の約80%を森や湖に囲まれています。首都のオスロでさえ、人口は85万人ほど。そんな環境で育ったノルウェーの人たちは本当に自然が大好きです。ノルウェーの家選びでは景色の良さも重要なポイントで、窓から見える眺めのチェックは欠かせません。
ブリクスダール氷河で元ノルウェー料理シェフというスタッフに出会いました。ローエンという街にあるホテルのレストランで長いこと腕を振るっていたという彼に、転職の理由を聞いてみると、
「シェフも面白いけど、いつも厨房の中にいないといけないから。やっぱり屋根の下じゃなくて太陽の下で働きたいと思って。自然のなかで、季節の変化を感じながら働く方が僕にとってはエキサイティングなんだ」
日常的に自然を目にしていてもまだ足りない――。そんな彼の言葉には自然への深い愛が込められていました。ちなみに元シェフである彼イチオシのノルウェー食材はタラなどの白身魚。確かに美味しかったです。
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オスロ大学の前で寛ぐ学生 |
もちろん自然を愛する気持ちはノルウェーの人々みんなに共通。とはいえオスロのような都市部では、いつも大自然と一緒というわけにはいきません。オスロでは人々の憩いの場はもっぱら公園です。市内にはフログネル公園など緑豊かな公園が点在し、目抜き通りのカール・ヨハン通りにも芝生を敷き詰めた広場があります。気持ちのよい天気の午後にはビールの一杯でも飲みたくなる雰囲気ですが、実はノルウェーは屋外での飲酒は禁止(バーやレストランなど規定の場所をのぞく)。ここは潔く、純粋に日光浴を楽しむことにしましょう。
次のページでは、そんなノルウェーでの賢いお酒の楽しみ方と気になる物価について。