料理の楽しみを再発見、 『レミーのおいしいレストラン』
レミーのおいしいレストラン(2007年)。原題は料理名のRatatouille(ラタトゥーユ) |
パリの夜景などもCGとは思えないほど美しく、なかでも料理の映像は逸脱。画面を通じて料理の質感がリアルに感じられ、匂いまで漂ってきそうです。
テーマは「Anyone can cook」(誰でも名コック)。だからこそネズミであるレミーも名コックになれちゃうわけですが、これってまさに料理の本質かも。趣向を凝らしたモダンな料理よりも、おふくろの味のような古典的な料理が思わぬ感動を呼ぶこともある。シンプルな料理のなかにこそ、料理の真髄や楽しみがあることを改めて教えてくれます。
「誰でも名コック」は料理だけでなく様々なことに置き換えられるはず。夢をあきらめないことの大切さ、夢を叶えることの難しさ、そういうメッセージも多分に含んでいます。観終わったあとは、心がほっこり温まり、美味しいものが作りたくなる、食べたくなるはず。映画に出てくる「ビストロ・ラ・ラタトゥーユ」のようなレストランを探しにパリに出かけてみてはいかがでしょう?
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