She is gone. は受動態じゃないの? 定番失恋フレーズ
失恋フレーズ「She is gone.(彼女は去った)」は意外にも現在完了!
このフレーズは通常「She's……」と動詞が省略されるので、現在完了形の「She has gone.」と思いがちですが、正しくは「She is gone.」です。
「She is gone.」でなぜ「彼女は去ってしまった。」という意味になるのでしょう?! 「be動詞+過去分詞」は通常は受動態の形で、もしこのフレーズが受動態なら「彼女は去られた」という意味になり、フラれたのは彼女の方になってしまいます。
実は、「She is gone.」は文法的には現在完了形なのです。現在完了形は通常「have+過去分詞」ですが、「She is gone.」のように「be+過去分詞」で完了形になるケースがあるのです。
go, do, finishは、「be動詞+過去分詞」でも完了形
「be動詞+過去分詞」で完了形になる具体例を見てみましょう。- All hope is gone.(望みはすべて消えうせた)
- I'm not finished yet.(まだ終わっていない)
- Are you done with your homework?(宿題は終わったの?)
これらのフレーズは、完了形の古い文法の名残。昔はcome、set、change など移動や変化を表す自動詞(目的語をとらない動詞)の過去分詞とbe動詞で、動作が完了した後の結果を表していました。現在では、go, do, finish などの動詞でのみ、この用法が使われています。
「ロイヤル英文法」によると、上記の finished のような過去分詞は、形容詞化していると考えられる場合が多いとのこと。実際に辞書で finished をひいてみると、形容詞として「終えた、済ませた」という意味が紹介されています。
会話の中では、「Done.(終わった)」「Gone.(無くなった=食べ物や消耗品を使い切った時のような状況でよく使われる)」のように、過去分詞の部分だけで使われることも多いので、もはや形容詞と考えてもよいのかもしれません。
動作の完了を強調したい場合は have を使う
動作の完了を強調したい場合は、be動詞ではなく have と使います。例えば go の場合、行き先がはっきりしている時には通常 have+過去分詞を使います。
- She has gone to NY.(彼女はニューヨークへ行ってしまった)
【関連記事】