フランス語/フランス語アーカイブ

タンゴで踊る仏版「Shall we dance ?」(2ページ目)

タンゴで盛り上がる大人の恋愛。話題のフランス映画『愛されるために、ここにいる』のシーンから、大人の男のプレゼント、「香水」選びのフランス語会話をお勉強しましょう。

越智 三起子

執筆者:越智 三起子

フランス語ガイド

それでは、早速、映画『Je ne suis pas là pour être aimé』の1シーンから、会話のお勉強とまいりましょう。

フランス語で香水購入にチャレンジ!

parfums
香水もフランス語で買ってみたい!

Vendeuse(店員):Bonjour, est-ce que je peux vous aider ?(いらっしゃいませ。)

Jean-Claude:Oui, bonjour. Euh, Oui. Je voudrais acheter un parfum.(香水を買いたいのですが。)

Vendeuse:Oui, pour vous-même ou pour offrir ?(ご自分用ですか?贈り物ですか?)

Jean-Claude:Non, pour offrir.(贈り物です。)

Vendeuse:Très bien. Plutôt pour une femme jeune, ou une femme mûre?(お若い女性の方ですか、それともご年配の方?)

Jean-Claude:Non, pas trop mûre. Enfin, moins de 40.(年配というほどでもない。40歳未満です。)

大切な表現を少し。まずは、「Je veux acheter ~」(ジュ ヴザシュテ~)ですが、これは「~が買いたい」という意味ですので、商品部分を変更すればいろいろ応用可能です。

また、「贈りものですか?」の問いかけに映画では、「Pour offrir.」(プール オフリール/贈り物です。)と答えていましたが、自分用の場合は、「Pour moi même」(プール ムワ メム)となりますので、気をつけてください。

「femme」(ファム/女)の対義語「homme」(オム/男)、「moins de」(ムワン ドゥ/~より少ない)の対義語「plus de」(プリュ ドゥ/~より多い)という表現もあわせて覚えておきたいですね。

ネーミングの意味を知って、もっと香りを楽しもう!

rose
まさにバラの花!「Rose des Sables」

さて、上記のような会話の後、映画では「Quel genre de parfum désirez-vous ?」(どんなタイプをお望みでしょうか。)という女店員のセリフに続いて、実際に香りをかいで選ぶというシーンに移ります。

Jean-Claude:Vous auriez pas autre chose, enfin, je ne sais pas... Quelque chose de... peut-être un peu plus léger.(他にはないでしょうか、まったく私は疎いですから。何というかこう……もう少し軽い感じの。)

Vendeuse:Oui...(そうですね……。)

Jean-Claude:Oui, ça, c'est bien. Ça c'est bien ça. Oui!(あ、これいいですね。うん、これがいい!)

Vendeuse:C'est "Passion intense".(「激しい情熱」でございます。)

Jean-Claude:Passion intense! Vous auriez pas un peu la même chose, mais avec heu... un autre nom?(「激しい情熱」!もう少し違う名前ので同じようなのがありませんかね。)

Vendeuse:Euh... Si, on a "Rose des sables" qui s'en rapproche.(そうですね……。あっ、ございました。「砂漠の薔薇」というのがございます。)

Jean-Claude:Ah très bien, oui. "Rose des sables". C'est bien, très bien!(いいですね。「砂漠の薔薇」。とてもいい。)

Vendeuse:Bon. Je vous l'emballe?(よかったですわ。お包みいたしましょうか?)

Jean-Claude:Oui, s'il vous plaît.(ええ、お願いします。)

こうして、最終的に選ばれた香水の名前は、「Rose des sabres」(ローズ デ サブル/砂の薔薇)。

「Rose des sabres」とは、砂漠にある砂が結晶化してできたもので、その姿はまさに薔薇の花。偶然が偶然を呼んで、恋してしまった二人のはかない関係にはぴったりのネーミングですね。香りでは、第一候補であった「Passion intense」(パシオン アンタンス/激しい情熱)という名の香水を避けてのつつましい選択が笑えます。

ところで、こんな風に一生懸命選ばれた香水の運命は……?映画を見てのお楽しみとしておきましょう。

【作品データ】
タイトル:『愛されるために、ここにいる』(『Je ne suis pas là pour être aimé』)
監督:Stéphane Brizé(ステファン・ブリゼ)
出演:Patrick Chesnais(パトリック・シェネ)
Anne Consigny(アンヌ・コンシニ)
2005年/フランス/93分
配給:セテラ・インターナショナル
公式サイト:http://www.cetera.co.jp/tango/
12月、東京ユーロスペースにてロードショー

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