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フランス語を勉強しよう! 最初の一歩を解説

フランス語の勉強をはじめる前に知っておくとためになる、フランス語学習のメリット・フランス語の特徴についてお伝えします。世界一美しい言葉といわれているフランス語、「難しそう」と尻込みせずに、最初の一歩を踏み出してみませんか?

越智 三起子

執筆者:越智 三起子

フランス語ガイド

フランス語の特徴とは? 勉強するメリットも解説!

フランス語を勉強しよう!

フランス語を勉強しよう!

これから「フランス語を勉強しよう!」とはりきっているみなさん。そして思い立ったはいいものの、「難しい」「私に続けられるかしら……」と不安に思っていらっしゃるみなさん。戦いの前に敵を知れ……。まずは原点に返ってフランス語というものを見直すことからはじめましょう。
 
<目次>
 

フランス語のススメ1.語学オンチこそ、フランス語を勉強しよう!

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パリ20区にあるベルヴィル公園から眺めるエッフェル塔
流暢に使いこなせるかどうかは別として、とりあえず日本人にとって外国語としてお馴染みなのは英語。誰もが、好き嫌いにかかわらず義務教育でみっちり鍛えられた言語です。そして、フランス語学習に足を踏み入れる方といえば、たいていが、「英語はある程度できるので別の言語を。」という方か、「英語がダメなので別の言語を。」という2つのパターン。

まずは、英語が得意な方、この方たちにはバラ色の未来がすでに約束されています。英語とフランス語の違いをしっかり理解して効率よく勉強をすすめていきましょう。(英語が得意な方はこちらから)

では、英語が苦手なみなさん。私はそんなみなさんにこそ、どんな外国語よりもフランス語を勉強していただきたいと思っています。その理由は、残念ながら、「フランス語は簡単な言語だから。」というのではありません。本当の理由は、フランス語が日本において第一外国語としてではなく、第二外国語の人気言語として君臨しているというその微妙な地位にあるのです。

語学学習で、何よりも大切なのは「継続」です。簡単そうで実はとっても難しいのがこの「継続」ということ。そしてものごとを継続するためには、「モチベーション」が最大の助っ人です。例えば、ダイエットについて考えてみましょう。周りの人の「キレイになった!」「かっこよくなった!」という反応があればこそ、努力は続けられるのです。では、語学学習の場合はどうでしょうか?
 

どんなに下手でもフランス語はお得⁉

仮に、英語を流暢に話すおじさんがあなたの側にいたとしましょう。あなたは、おそらく「かっこいい! 私もあんな風にしゃべってみたい。」という反応をするでしょう。しかし、日本における英語人口はものすごく多い! 発音などは耳が良く、物まね上手な幼稚園児にことごとく負けてしまう可能性すらあります。つまり、英語で上記のような反応を引き起こすにいたるには相当の努力が必要となります。

では、次に、フランス行きの機内にフランス語を話す日本人のおじさんがいたと仮定しましょう。例えば彼が、Un café, s’il vous plaît.(アン カフェ, スィルヴプレ.)と、フランス語でコーヒーを注文していたとします。周りの方々は、確実にその平凡なおじさんを素敵なムッシューとみなすでしょう。英語で言うならば、ただのCoffee, please.ですから、1分もあれば覚えられます。しかし、こんな簡単な一言で、フランス語は人間のもつオーラをワンランクアップしてくれる強力な力をもっているのです。ただのおばさんだって、知性あふれる素敵なマダムに変えてくれます。これを語学学習のモチベーションに利用しない手はありません。

フランス語というのは不思議なことに、おしゃれなイメージをともなって、いろいろな形で日本の街にあふれかえっています。「カフェオレ」「メゾン」「ショコラ」など、フランス語を勉強していなくても耳にする言葉はたくさんあります。だからこそ、ほんの少ししゃべっただけで、一般の人にもフランス語だということがわかります。これがその他の言語となるとマニアックになりすぎて、一般の人々から、嬉しい賞賛の言葉をひきだすことはなかなか難しいものです。

ともかく、周りの人にフランス語を勉強していることを宣伝してください。そうすれば、必ず「何か、しゃべって。」とせがまれます。そして、簡単なフレーズを美しい発音でしゃべってあげてください。必ず「素敵!」と言ってもらえます。長い学習期間には、挫折のときもあるでしょう。しかし、フランス語もダイエットも同じこと。ほめられる回数が多くなればなるほど、持続の可能性も高まります。ちょっとの努力でほめられる。語学オンチにとってこれほどうれしいことはありませんよね。
 

フランス語のススメ2.フランス文化の力を借りて更に魅力度アップ!

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パリのモスケ さまざまな文化を受け入れてきたフランス
またまた、ダイエットを例にあげてみましょう。やせてきれいになった人たちが次に進むべき道を考えてみましょう。女性なら、確実に化粧法や髪形を変え、ファッションにもがぜん興味がわいてきます。そして、今までの自分とは縁遠かった服装などにもチャレンジするでしょう。

フランス語学習者が歩む道のりも、同じようなものです。フランス語がわかるということをきっかけとして、街中にあふれているフランス語の単語を周囲の人々に解説してあげることができるようになります。そんなささいなことがきっかけで、周りの人はあなたを知性あふれる人とみなすようになるでしょう。そして、ここが重要なポイントなのですが、フランス語とフランス文化の結びつきは多言語と比べても桁はずれに大きい!

映画・絵画・文学・料理など、あらゆるフランスの文化が日本ではすでにメジャーですから、周囲の方から質問される内容もフランス語はもとより、文化面にいたるまでどんどん増えてきます。すでに、簡単なフランス語ができることで、インテリジェンス溢れる人とみなされてしまったあなたは、必然的にフランス文化を勉強せざるをえなくなるでしょう。ダイエット成功者が最新のモードを追うように、フランス語学習者にはフランス文化へ浸るという道が用意されているわけです。なにしろ、フランス語学習者は英語学習者ほどちまたに溢れていませんから、あなたがいろいろと教えてあげるしかありません。周りの人に教えるために文化的な知識が必要となりますから、自然とフランス文化に造詣が深くなります。
 

目指せ! 夢は大きく国際貢献

さて、学習が進んでいくと、今度はフランス人の方々に日本についての質問をされるようになります。そうなれば、日本について学ばなければならない。このころには、あなたはもう立派な文化大使です。国際理解の一翼を担っているわけです。

「かっこいい!」と言われたいがためにだけ始めたフランス語学習であっても、あなたが放っていた偽のインテリジェンスオーラは、知性と教養を備え持つ本物のオーラへと着実に変化します。そして、フランス語新聞が読めるようになるころには、確実にこれまでとは違った目で世界を見ることができるようになるでしょう。

あなたの魅力をよりアップするために、「フランス語版 学問のススメ」。いかがでしょうか?
 

英語とフランス語の違い……フランス語ってどんな言葉?

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英語ファンをも魅了するフランスらしい哀愁が漂うパリ
さて、英語が得意なみなさん、お待たせいたしました。それでは、フランス語という言葉について具体的にお話していきましょう。フランス語は基本的に英語の親戚のようなものですから、単語なども英語と同じ、あるいは似ているというものが結構あります。さらに、文型や語順などもほぼ英語と同じと考えていただいて結構です。それでは、英語と違っているところはズバリどこでありましょうか?

大雑把に言えば、
  1. 動詞の活用がある
  2. 名詞の性がある
という二点。この二つの最重要ポイントを押さえていただければ、スムーズにフランス語の学習が運ぶ、あるいは、学習するにあたっての覚悟ができると思われます。それでは、ポイントごとに簡単に解説していきましょう。
 

動詞の活用って何? 難しいって本当?

「動詞の活用がある」とは、主語にあわせて動詞の形が変わるということです。英語の授業中に、「3人称単数」の主語の時には、動詞にsがつく、つまり「私が話す」ときはI speakだけれども、「彼女が話す」ときは She speaksと、主語によって動詞の形を変えるという練習をなさった経験はおありでしょう。

それと、同じことをフランス語の場合もおこなわなければなりません。しかも、一つの動詞につき6パターンの変化を覚えることが要求されます。大変そうではありますね。それではちょっと、Danser (ダンセ/踊る)という動詞の変化例をみてみましょう。)
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モンマルトルにある有名なシャンソニエ


Je (私) danse (ジュ ダンス   
Tu (君)danses(チュ ダンス)     
Il (彼)/Elle(彼女) danse(イル/エル ダンス)
Nous (私たち)dansons (ヌ ダンソン)
Vous (あなた/あなたたち) dansez(ヴ ダンセ)
Ils(彼ら)/ Elles(彼女ら)dansent(イル/エル ダンス)

いかがでしょうか? 一見、英語と比べてかなり難しいように思われますよね。確かに、このような活用を山のように覚えなければならないとしたらイヤになります。ところが、こうした変化は、実はある一定の規則に基づいています。お気付きの方もいらっしゃると思いますが、dansererをとったdanseに、それぞれの主語にあわせて-e, -es, -e, -ons, -ez, -entをくっつければいいという単純な仕組みになっています。

また、会話に関しては、主語がJe(私), Tu(君), Il (Elle)(彼・彼女),Ils (Elles)(彼ら・彼女ら)の場合、動詞の発音は全く同じになりますから、活用パターンは音声でいえば3つ。そう考えれば、英語+1パターン。例外はあるにしても、基本はこのパターンでOKです。
 

ややこしい名詞の性は、冠詞とペアで暗記しよう!

次に、「動詞の活用」と並んで難しいといわれているのが、「名詞の性」という問題です。フランス語には、livre(リーヴル/本)は男性名詞、table(ターブル/テーブル)は女性名詞という風に、あらゆる名詞に性別があります。

これは、英語しか外国語を学んだことのない方にはかなり衝撃的な事実なのでありますが、この「名詞の性」という問題もeで終わるものは女性名詞が多いなど、攻略のヒントがないわけではありません。

確かに最終的には地道に覚えるという方法しかないのですが、ものは考えよう。せっかく新しい単語を覚えるなら英語のa,anにあたるフランス語の不定冠詞un(アン)+男性名詞,une(ユヌ)+女性名詞を最初からつけて覚えてしまいましょう。

つまり、「本」はlivreではなくun livre(アン リーヴル)として覚えていくという方法です。実際これをやらないと、最初に単語を覚え、その後に男か女かまた覚え直すという二度手間に陥ってしまいます。その点これからフランス語のお勉強をされる方は、これまで覚えてしまった単語のロスがないぶんラッキーですよ。

このような点以外に、フランス語には、名詞の性にあわせて形容詞の形が変化する、形容詞が名詞の後ろにつくなどという英語とは若干違う箇所がありますが、それらはさほど難しくはありません。単語も英語から類推できるものが多々ありますし、時事用語などの難しい単語は英語と全く同じつづりなどというものも少なくありません。さらに、難しそうな発音も実際は日本語と近い音が数多くありますから、英語よりはかなり楽に聞き取り、会話能力のレベルアップがはかれるはずです。

世界一美しい言葉といわれているフランス語、「難しそう」と尻込みせずに、最初の一歩を踏み出してみませんか?
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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