外食を中心としたグルメ系の雑誌はたくさん出ているが、自ら調理して楽しむことを中心に据えた雑誌は、Danchuが外食グルメ中心にシフトして以来、姿を消してしまったといってよいだろう。
そんな状況下にあって、昭文社から『Prost!』(プロースト)という「男の料理」雑誌が創刊されたことは、実に喜ばしいことだ。
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Prost! vol.1(vol.2は6月下旬発売予定)
第一特集は、吉兆嵐山本店の料理長徳岡邦夫さんが手ほどきする和食の作り方。ご飯の炊き方など、意外な方法に驚く。徳岡さんの代になって変化が著しいと言われる嵐山吉兆の舞台裏も垣間見れる。
その他、煮崩れない煮魚の作り方など、ピンポイントの記事も勉強になる。
有本葉子さんがミラノでイタリア人の「男の料理」を取材、紹介してくれるという贅沢な記事も楽しく、アーモンドがたっぷり入ったバジルペーストのシチリア・トラパニ版やジャガイモと米とムール貝のグラタンなど、すぐにでも試してみたくなった。
「男の料理」といえば道具へのこだわりも重要だが、本誌では包丁選びとル・クルーゼも特集されている。また幻の食材、畳の上で育てられるという村沢牛、実にうまそう。見ているだけでよだれが出てきそうだ。
そして特筆すべきは、プロの料理作りの技を撮影したDVDが付いてることだろう。
>次ページではそのDVDの内容をご紹介!