資格・検定/資格アーカイブ

認定協会に聞く!キャリアコンサルタント1(3ページ目)

ニート、フリーター対策や「自律的キャリア形成」支援の専門家として俄かに脚光を浴びている資格・キャリアコンサルタント。その魅力と将来性を探ります。

いぬかい はづき

執筆者:いぬかい はづき

仕事に活かせる資格ガイド

どんな人がキャリアコンサルタントを目指しているの?必要な能力って?

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キャリアコンサルタントを目指す人のうち最も多いのは、もともと関連した仕事をしている人が、必要性から資格を取得する場合。

ガイド:
仕事柄「キャリアコンサルティングを受けたい」というだけでなく、「キャリアコンサルタントになりたい」という相談を受けることが多くなりました。資格ホルダーや目指している人たちの傾向を教えていただけますか?

春原さん:
現在資格をお持ちの方の7割は、何らかの組織に属しています。その内訳は、企業内人事・教育担当者、大学の就職支援担当者、行政機関の転職・再就職支援 担当者、人材ビジネスにおける転職・再就職支援担当者、その他キャリアコンサルティング関連以外の担当者です。

また、目指している人たちの傾向は、大きく3つに分かれます。
最も多いのが、もともとその仕事に就いている人が、理論的な背景を求めて、あるいは自己流のやり方では上手くいかない、などの必要性から資格を取得する場合。

ガイド:
ああ、私もその口でしたね(笑)

春原さん:
そうですか(笑)。それから、人を相手に仕事をしている人--例えば社会 保険労務士として活動しているとか、組織の中で後進の教育や人事に関わっているとか--が業務上必要を感じたり、興味を持ったりして専門性をつけたい、と資格取得を目指す場合。

最後が、今は関連する仕事をしていないけれど、ゆくゆくはキャリアコンサルタントとして仕事をしていきたい、という方達です。

ガイド:
JCDAが認定するCDAには12の能力が求められていますよね?

春原さん:
はい。当協会が認定するCDAには、米国最大のキャリア開発協会(NCDA:National Career Development Association)が、長年の研究の末、キャリア支援者に必須とされるスキルとして制定した「12の能力」が必要です。

※12の能力
「支援するスキル」「固有なニーズを持つ人々へのスキル」「倫理的・法律的問題」「指導と学習」「キャリア・デベロップメントのモデル」「アセスメント」「テクノロジー」「労働市場情報及び資源」「求職活動のスキル」「トレーニング」「プログラムの管理と実施」「普及・PR活動」

ガイド:
「トレーニングを受ける」こともスキルの1つというわけですね。

春原さん:
そうです。人の人生における転機や重要な選択をする場面に関わり、支援をすることから、キャリアコンサルタント自身の人間性や資質が支援関係に大きく影響します。そのため、自分がどのような価値観を持っているのか、どのような支援をしたいと思っているのか、そのスタイルを自分自身で知る、そのための自己研鑽をすることがとても大切です。
CDAが資格取得後5年ごとにスキルアップの状況を確認するための更新手続きを取り、「取りっぱなし」では資格を維持できないシステムを取っているのもそのためです。

また、キャリアコンサルタントという仕事はここ5年くらいで急速に活躍の場が広がったものですから、前例の無い現場で、知識やスキルをどのように活かすのか、いかに 知恵やアイディアを出せるか、ということも問われることが多いですね。

ガイド:
肝に銘じます(笑)



インタビュー後半「キャリアコンサルタントとは(2)」では、資格取得後の活躍の場、JCDAの取り組みなどについて詳しく伺います。そちらも、ぜひどうぞ!
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