アンニョンハセヨ! 話題の韓国ドラマは、情熱的な思いやすれ違いなど、その複雑な人間関係が見所ですね。「~さん」付けで呼んでいたのに、ある日を境に呼び捨てにしたり、そんなやりとりにドキドキします。

さて、韓国の人たちは、友達、恋人、夫・妻、両親をどう呼ぶのでしょうか。例えば日本では友達の場合、親しさによって「~さん」、「~ちゃん」、「~くん」、さらには呼び捨てなど、いろんな呼びかたをしますが、韓国はどうなんでしょう。韓国は上下関係が厳しいというし、ややこしいのかな……。いえ、これが分かればドラマなどを見ていても、人と人との微妙な距離感などがすぐに掴めるので、知っておくと楽しいですよ。早速、見てみましょう。

<目次>  

【韓国語の関係別の呼び方1】1歳でも年上なら敬語?

韓国語の上下関係の呼び方は?友達は呼び捨てかなど呼び方を紹介

韓国では初対面の人にも、遠慮なく年齢を聞きます


具体的な呼び方に入る前に、韓国の人間関係の基本を押さえておきましょう。韓国は「年長者を敬う」という儒教精神が根強く、相手の人の年齢によって、言葉遣いをがらっと変えたりします。初対面の人には、「몇 살이에요? (ミョッサリエヨ/何歳ですか)」、「나이가 어떻게 되세요? (ナイガ オットケ テセヨ/お歳はおいくつですか)」と聞き、相手に対しどういう言葉遣いをしたらよいのかを判断します。年下なのにいつまでも敬語を使っていると、「말을 놓으세요(マルル ノウセヨ)、말을 낮추세요(マルル ナッチュセヨ)」と、「言葉を低めてください(敬語を使わないでください)」と言われたりします。敬語が必要のない相手に対しいつまでも敬語を使っていると、相手にとっても負担なのですね。とても仲良くなったら年上でも敬語を使わなくなるなどの例外は出てきますが、まずはこの基本を知っておきましょう。
 

【韓国語の関係別の呼び方2】友達、年下の人をどう呼ぶ?

日本語では、親しい友達や年下の人を呼ぶとき、「~ちゃん」、「~くん」をつけたり、さらには呼び捨てにすることもありますね。韓国の場合はどうでしょうか。

例えば「수미(スミ)」さんという人がいたとしましょう。呼び捨てにできるほど仲の良い人がスミさんを呼ぶときでも、「수미(スミ・Sumi)」とは呼ばず、「수미(スミ・Sumiya)」と呼びます。名前に「야(ヤ)」をつけるのですね。日本語の感覚の「呼び捨て」で韓国の人の名前を呼んでしまうと、少し不自然なのです。

また、この「야(ヤ)」ではなく、「아(ア)」を付けるときもあります。どんなときに「아(ア)」をつけるかというと、名前が子音で終わるときです(「子音」、「母音」ってなんだっけ? と思ったらこちら)。例えば、「지훈(ジフン・Jifun)」という名前の人がいます。名前が「Jifun」と、子音で終わっていますね。その場合、「지훈(ジフ・Jifuna)」となります。なぜ「ジフンア」ではなくて、「ジフナ」になるかというと、名前の最後の「n」と、人を呼ぶときの「a」をつなげて「na(ナ)」となるからです。
 

【韓国語の関係別の呼び方3】年上の人をどう呼ぶ?

日本語の「~さん」にあたる韓国語は「~씨(シ)」です。フルネーム、もしくは下の名前につけます。金スミ(キムスミ)さんという人がいたとしましょう。その場合は、「김수미 씨(キムスミ シ)」もしくは、「수미 씨(スミ シ)」となります。この「~씨(シ)」は、名字だけにつけると大変失礼な呼び方になりますので、注意しましょう(×김 씨/キムシ)。

この「~씨(シ)」は、年上の人に用いるということはもちろん、年齢に関係なく、会って間もない人や会社関係の人など、少し距離がある人に対して用いることができる敬称です。日本語の「~さん」と似ていますね。

それでは、親しい年上の人はどう呼べばよいのでしょう。親しい年上の人は、家族に用いるような呼び方で呼びます。例えば貴方が女性の場合、お姉さんのことを「언니(オンニ)」、お兄さんのことを「오빠(オッパ)」と呼び、貴方が男性の場合、お姉さんのことを「누나(ヌナ)」、お兄さんのことを「형(ヒョン)」と呼びます。血縁関係のあるお姉さん、お兄さんはもちろんのこと、学校や会社の親しい先輩をこう呼ぶこともできるのです。韓国ドラマをよく観る方は、これらの呼び方をよく耳にするかもしれません。また、日本語の「先輩」にあたる、「선배님(ソンベニム)」を使う人も少なくありません。
 

【韓国語の関係別の呼び方4】恋人・妻・夫をどう呼ぶ?

甘い声で「チャギヤ~」

甘い声で「チャギヤ~」


さて、「恋人」はどう呼ぶのでしょう。気になるところですね。まず、恋人といっても、恋人になるまでの期間があることが多いですよね。学校の先輩だったり、友達の友達だったり……。恋人になっても、その時に呼んでいた呼び方で呼ぶことが少なくありません。これまで紹介したように、名前に「아(ア)」や「야(ヤ)」を付けたり、「~さん」にあたる「~씨(シ)」を付けたり、「오빠(オッパ・お兄ちゃん)」と呼んだりするわけです。

その他には恋人同士の呼び方は何もないのかというと、そうではありません。それは、「자기야(チャギヤ)」。男性から女性、女性から男性、両方に使うことができます。この言葉には、なんとも甘い響きがあるのです。キム・ヒョンジョンという歌手の「チャギヤ」という歌の歌詞を見てみてください。初めて恋人から「チャギヤ」と呼ばれたときの、はにかみ、嬉しい気持ちが表れています。無理矢理訳すなら、「ダーリン、ハニー」といったところでしょうか。

男女が晴れて夫婦になった場合、恋人時代の呼び方で通す場合も多いのですが、ひとつ、配偶者だけに使える呼び方があります。それは、「여보(ヨボ)」。妻が夫を呼ぶとき、夫が妻を呼ぶとき両方に使えます。日本語の「あなた、お前」ですね。日本語の「あなた、お前」を実際の生活で使っている人はそんなに多くないような気もしますが、韓国では配偶者を「여보(ヨボ)」と呼ぶ人は多いです。
 

【韓国語の関係別の呼び方5】両親をどう呼ぶ?

両親を呼ぶとき、一般的には、「어머니(オモニ/お母さん)」、「아버지(アボジ/お父さん)」ですが、子供時代は、お母さんのことを「언마(オンマ/お母さん、ママ)」、お父さんのことを「아빠(アッパ/お父さん、パパ)」と呼びます。子供時代とはいつまでか、何歳まで使えるのか、というのは微妙な問題で、例えば二十歳くらいになって人前で使っていると、「もういい歳なんだから、人前では‘어머니(オモニ)’、‘아버지(アボジ)’って呼んだら?」と言われたりします。日本でも、ある一定の歳になると、人前で「ママ」と呼びにくいとか、「私のお母さんがね、」ではなくて「私の母がね、」と言ったりしますよね。その感覚のようなものだと思ってください。
 

【韓国語の関係別の呼び方6】会社では?

韓国は肩書き社会で、「肩書でお呼びする」というのは韓国ビジネスマナーの’きほんのき’。日本では役職についていても、会社の雰囲気や間柄によっては「○○さん」で済ましてしまうことがありますが、韓国の会社では必ず肩書を付けてお呼びします。昇進したらその日からパッと呼び方を変える。そうしないと大変失礼。そのすばやさには本当に感心しますよ。

韓国にはどんな肩書きがあるか、早速見てみましょう。「회장님 (フェジャンニム/会長)」、「사장님 (サジャンニム/社長)」、「이사님 (イサニム/理事)」、「전무님 (チョンムニム/専務)」、「부장님 (プジャンニム/部長)」、「차장님 (チャジャンニム/次長)」、「과장님 (クァジャンニム/課長)」、「팀장님 ( ティムジャンニム/チーム長)」、「대리님 (テリニム/代理)」、「계장님 (ケジャンニム/係長)」などです。

上司が部下を呼ぶ場合は、「님(ニム)」を取っても大丈夫ですが、必ず肩書には「님(ニム)」を付けます。それがないと、残念ながら肩書を付けてお呼びしたことにならないのです。

いかがでしたか? 今度、韓国ドラマや映画を観るとき、登場人物がどんな風に相手を呼んでいるか耳を澄まして聞いてみましょう。どの程度親しいのか、またはどの程度年齢差があるのかなどが分かると思いますよ。ドラマや映画をもっともっと楽しく観られること、間違いありません!

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